こう考える阪急メンズは今夏、2つの店舗のオープン以来の大改装に着手。“プローサム(PRORSUM)”ラインを扱う「バーバリー(BURBERRY)」の新規導入のように特選フロアの改造にも取り組んだが、地下1階や地上1階のアクセサリーフロア、大阪店なら4階から上、東京店なら6階以上の上層階を大刷新し、ヤングゾーンを改め、大人向けのインポートカジュアルを拡充した。ディストリビューターのアマンや豊田貿易が自社で輸入・卸するブランドを集積したセレクトショップ(大阪店4階)や、「デンハム(DENHAM)」や「ガス(GAS)」「リプレイ(REPLAY)」などのブランドを集めたインポートデニム売り場(東京店6階)が代表例だ。メンズの主戦場と言えば、これまではビジネスシーンがメーンだったが、消費者の興味・関心が休日のカジュアルにまで広がっていることを印象付けるリニューアルだ。
「中高年の男性をカッコ良く」。「レオン(LEON)」(主婦と生活社)や「サファリ(SAFARI)」(日之出出版)など、さまざまな媒体が啓蒙してきた男性像が認知され、ビジネスチャンスが広がったと認識するのは、阪急メンズにとどまらない。9月4日には、松屋銀座も15年ぶりに5階紳士服フロアをリニューアル。同館も「インコテックス(INCOTEX)」と「ザノーネ(ZANONE)」「モンテドーロ(MONTEDORO)」「グランシャツ(GLANSHIRT)」の輸入・卸を手掛けるスローウエアジャパンのセレクトを百貨店初導入した。「フェリージ(FELISI)」「アスペジ(ASPESI)」「ハンコック(HANCOCK)」などをインポートする輸入代理店フィーゴのショップもオープン。エリオポールも「男のウォークインクローゼット」をテーマにインポートブランドをチョイスし、「ベルベスト(BELVEST)」や「オリアン(ORIAN)」など、世界最大級のメンズ見本市ピッティ・イマージネ・ウオモの常連ブランドを幅広く取り扱う。全体の75%を改装した松屋銀座5階の売り上げ目標は、前年比120%の55億円だ。
また、名古屋では8月20日、松坂屋名古屋店が第3期改装の目玉として、北館の1〜3階をメンズフロアにすることを発表した。同館はすでに4階がゴルフ・スポーツ売り場であることを考えると、東京の伊勢丹新宿店メンズ館と阪急メンズ東京、大阪の阪急メンズ大阪に次ぐメンズ館になりそうだ。改装により取り込みを図るのは、「上質で洗練された消費を好むアラフォー&アラフィフ」。1階を特選とシューズ&レザーグッズ、2階をインポートプレタやファクトリーブランド、3階をオン・オフに対応する正統派ファッションのフロアと定め、すでに三喜商事の「バーク(BARK)」などは2階にショップを構えることが決まっている。第3期改装で40億円の増収を見込む。さらに、メンズをけん引してきた三越伊勢丹は、年内にも丸の内にメンズ単独のセレクトショップをオープンする。