ファッション

「ベドウィン」デザイナーが「ヘッド」刷新

 テニスやスキーなどのスポーツギアを取り扱うブランド「ヘッド(HEAD)」は2017年春夏シーズン、日本企画でタウン向けのウエアやグッズを取り扱う「エー ライン(A LINE)」を始動し、リブランディングを図る。デザインは渡辺真史「ベドウィン & ザ ハートブレイカーズ(BEDWIN & THE HEARTBREAKERS)」(以下、ベドウィン)デザイナーが手掛け、ファーストシーズンはストリートファッションの感覚とギアメーカーならではの機能性素材を融合した32型のアイテムをそろえた。価格帯はジャケットが2万5000~3万5000円、シャツやスエットが1万5000~1万6000円、ポロシャツやカットソーが5000~1万3000円、パンツが1万4000~2万3000円、シューズが1万2000円など。製造は日本国内の販売権を所有する伊藤忠商事が手掛け、ファッション系セレクトショップを中心とする卸を予定している。現在、「ヘッド」の売り上げは本国オーストリアなど海外がメーンとなっており、今後は新ラインの海外展開も視野に入れる。

 「エー ライン」は、1970~80年代にかけて活躍したテニス選手アーサー・アッシュのスタイルや生き方にインスパイアされており、彼の頭文字“A”をライン名に掲げる。「アーサー・アッシュのルーツであるアフリカのバティック柄や、当時の鮮やかなイエローやブルー、レッドなどのカラーを積極的に取り入れている。『ベドウィン』ではなかなか使わない色なので、楽しいコレクションになった」と渡辺デザイナー。さらに、アーサーが実際にコートで着用していたユニホームもオマージュしている。「チノパンやジョガーパンツには、当時のテニスショーツをイメージした切り替えを加えた。裾がバタつかないようにシャーリングを入れたり、着脱しやすいようにファスナーを付けたり、当時なかったディテールを当時の要素と組み合わせ、彼にオマージュを捧げた」。

 海外進出を目指す理由は、プロダクトの発信以外にも特別な思いがある。「アーサー・アッシュはテニスだけでなく、人権問題に取り組んできた。このコレクションを通じて、その意思を少しでも引き継いでいきたい。世界には日本以上に彼のことを知っている人がいる。『エー ライン』を見た人、着た人が彼のことを思い出し、何かを感じてもらえれば」。

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

Timeless, Yet New 変わらない吉田、世界を変える【WWDBEAUTY付録:今こそ立ち上がれ、日本化粧品】

「WWDJAPAN」12月22日&29日合併号は、創業90周年を迎えた吉田カバン総力特集です。「ポーター(PORTER)」「ラゲッジレーベル(LUGGAGE LABEL)」「POTR」の3ブランドを擁し、日本を代表するカバンメーカー・吉田のモノ作りに迫ります。日本が誇る伝統技術を持つカバン職人たちと深い関係を築きながら、最先端の技術・素材を使い名だたるデザイナーズブランドとコラボレーションする相反…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。