ファッション

【パリ・メンズ速報】「ラフ・シモンズ」のルーズとシックが融合したネオ・クラシック

 先に開催されたミラノ・メンズ・コレクションで、ジャケットから片方だけ飛び出たシャツ襟や、ニットの裾からシャツをルーズに出すといった無造作なカジュアルを提案した「プラダ」。パリメンズでは、「ラフ・シモンズ」が「プラダ」の価値観に通ずる新たなメンズの装いを打ち出した。「プラダ」ほどのリラックスカジュアルではなく、あくまでシャープなテーラードをベースにしているが、首元のフォーカスや無造作なルーズへのアプローチは共通している。


 たとえば、シャツではこれまでよりもかなり大振りになった襟を左右アンバランスに立ち上がらせたり、手の半分以上が隠れてしまうほど裄丈を長めにとったり。襟と同じくワイドに末広がりになったカフスは折り返すことで、勢いよく咲く花のようなエレガントなニュアンスに。ストレートの形が新鮮なボトムスは、裾口をくしゅくしゅとたるませている。対してアウターは、ラグランスリーブなのに体のラインにそったタイトフィッティングのチェスターコートやスリーブレスコートを合わせることで、シックな印象に仕上げた


 カラーはクラシカルなネイビーやボルドーを基調に、柔らかなイエローやマットなターコイズをディテールに差し込んだ。ミラノでは各ブランドがバリエーションを増やした首元の提案は、胸上に共地で作ったボーダー状の“目隠し”を付けることで、そもそも「提案なんて、一切必要ない」と言ったイメージに。ただ、その“目隠し”こそが、結局Vゾーンに視線を集める結果をもたらしている。細部にこだわり、完璧なVゾーンを作ることで胸元に視線を集めようとしたミラノブランドを嘲笑っているかのようだ。「プラダ」同様、クラシック回帰で足並みを揃えるほかのブランドより一歩も二歩も先を行くスタイリング提案だ。

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

独立系クリエイティブ集団が台頭、クリエイターの新潮流を見る

5月13日号は、クリエイターを取り巻く新潮流を特集します。昨年7月17日に発行した「U30 クリエイター」特集に続き、その最前線を追いました。

冒頭では独立系クリエイティブチームにフォーカス。「クリエイティブアソシエーション」「クリエイティブエージェンシー」など、独自のスタンスを掲げてクリエイティブの可能性に挑む集団です。彼らの狙いは、クライアントとクリエイターが対等な立場でものづくりに向き合え…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。

メルマガ会員の登録が完了しました。