
「ディオール(DIOR)」の新旗艦店「ハウス オブ ディオール 心斎橋」が5月21日、大阪・心斎橋の御堂筋沿いにオープンする。18日、オープンに先駆けてプレスプレビューが行われた。ブランドの美意識が隅々まで行き渡る4層の空間は、メゾンの全カテゴリーを網羅するのみならず、建築、アート、そして日本初のレストランによるガストロノミーが調和。心斎橋にとどまらない、「ディオール」の西日本における新たなランドマークと言える圧巻のスケールだ。
まるでオートクチュールドレス
優雅なファサードと彫刻
心斎橋の交差点でひときわ目を引くのは、日本人建築家・藤本壮介が手掛けた波打つような純白のファサードだ。クリスチャン・ディオールが生み出したオートクチュールドレスの優美なドレープ、重なり合う生地の質感を表現したという外観は、太陽の光を受けて柔らかく表情を変える。店内に足を踏み入れると、ピーター・マリノ設計による有機的な螺旋階段と、その中央でダイナミックにうねるアリス・アイコックの彫刻が圧倒的な存在感を放つ。壁面には、メゾンのサヴォアフェール(職人技)を象徴する純白のトワルが飾られ、クチュール精神を体現する。
親密で豪華なVIPルームには
特別な顧客のための逸品が鎮座
1階には、ディオールの世界観を体感できるシグニチャーアイテムが充実する。定番ハンドバッグ“レディ ディオール(LADY DIOR)“をはじめ、アイウエア、シルクスカーフ、シューズ、ファインジュエリー、フレグランスコレクション”ラ コレクシオン プリヴェ”といったエントリー商材も充実し、新客に対しても間口を広くとる。
階段を上った2階はウィメンズのプレタポルテを中心とした空間で、奥には親密で豪華なVIPルームが控える。ハンドクラフトの刺繍を施したドレスや希少なエキゾチックレザーを用いた最高級バッグが鎮座し、ドレッシングルームにはムッシュ・ディオールとも親交の深かったクリスチャン・ベラールの絵画がさりげなく飾られるなど、細部にまでメゾンの美学が行き届く。
圧巻のデニム製のテールコート
日本にわずが3点、心斎橋にだけ
3階は一転、デニム素材をパッチワークしたチェアやカーペットが配された遊び心あふれるメンズフロア。アンソニー・バージェスの小説「時計じかけのオレンジ」を大胆にプリントしたトートバッグや、スプレー加工でスエードと表革のグラデーションを表現した”ノルマンディ”バッグなど、クラフツマンシップとユーモアが共存するアイテムが揃う。日本には3点のみ存在するという精緻な刺しゅうのデニム製テールコートは、心斎橋店限定。スーツのメイド・トゥ・オーダーサービスも展開する。
日本初のレストラン業態
シェフは世界最多のミシュラン星
最上階の4階には、ムッシュ ディオールの名を冠したレストランが入る。日本では初、世界ではパリ旗艦店に次ぐ2店舗目。ピーター・マリノが庭園をオマージュして設計した店内は壁一面に緑が広がり、優雅な時間を演出する。メニューは、世界で最もミシュランの星を持つ女性シェフ、アンヌ=ソフィー・ピックが考案。「ディオール」の歴史とデザインコードをガストロノミーで再解釈した”ラ トワル ブランシュ”、華やかな”レ ペタル”など、クチュールのように美しい料理の数々を、「ディオール メゾン」の食器で堪能できる。
ラグジュアリー旗艦強化の心斎橋
西日本全域から集客目論む
大阪観光局によると、2025年の大阪への外国人入国者数は年間累計1760万人と過去最高を記録。2030年には2000万人を目標に掲げるなど、インバウンド消費への期待は依然大きい。心斎橋エリアはその中核であり、この秋にグランドオープンを控える新商業施設・クオーツ心斎橋でも「カルティエ」「ブルガリ」「フェンディ」「ショーメ」が大型路面店を次々と構える。「ハウス オブ ディオール 心斎橋」もこのようなラグジュアリーブランドによる旗艦強化の流れの中に位置付けられるが、その中でも指折りのスケールとなるのは間違いない。
この2月には東京・代官山でもコンセプトストア「ディオール バンブー パビリオン」を代官山にオープンした。日本の伝統技能にメゾンのコードを融合させた先鋭的な空間だが、心斎橋は「ディオール」というメゾンそのものの歴史とクリエイションを余すことなく集積・凝縮したまさに“王道”の旗艦店。大阪・心斎橋エリアのみならず、西日本全域からの集客を見据えたメゾンの本気度がうかがえる。
■ ハウス オブ ディオール 心斎橋
オープン:2026年5月21日(木)
住所:大阪府大阪市中央区心斎橋筋1-9-17