伊藤忠商事が6月18日に公表した有価証券報告書によると、2025年3月期の岡藤正広会長CEOの報酬は18億2400万円(前年は10億300万円)で過去最高だった。同社の25年3月期の業績は純利益が8803億円と過去最高となり、株価や業績連動型の報酬が大幅に上乗せになった。役員だけでなく全社的に給与水準の引き上げを進めており、本体の社員の平均年間給与は前年比2.9%増の1804万円だった。
石井敬太社長COOが10億1100万円(同7億2900万円)だった。繊維出身の中宏之代表取締役CXOが2億7000万円(同2億4600万円)、前エドウイン社長で現第8カンパニープレジデントの小谷建夫氏が2億3000万円、繊維トップの武内秀人・繊維カンパニープレジデントが1億9500万円(同1億9300万円)、前ファッションアパレル部門長で現・東アジア総代表の三村剛氏は1億1100万円(同1億1100万円)だった。
伊藤忠の経営層の報酬は他の財閥系商社より高水準にある。26年3月期の純利益は9000億円を見込み、商社トップへの返り咲きを計画するほか、同社の時価総額(7月4日時点)は三菱商事を上回り11兆9300億円とこちらもトップの座にある。