PROFILE: 小林大允/アンサー4 オーナー

単なる運動としてではなく、カルチャーや自己表現としてトレイルランニングを楽しむ人が増える中で、ウエアやギア選びにおいても、自分のスタイルを出したいというニーズが高まっている。奥高尾でのスナップ取材中、おしゃれなランナーから愛用アイテムとして頻繁に名前が上がったブランドが「アンサー4(ANSWER4)」だ。15年に杉並区から高尾エリアに引っ越し、高尾コミュニティーの中心人物の1人となっている小林大允オーナーが手掛けている。(この記事は「WWDJAPAN」2025年6月9日号からの抜粋です)
高尾駅前の商業施設ケーオーゴーニー(KO52、関連記事はこちら)内の「アンサー4」店舗兼アトリエ「リビングデッドエイド バイ アンサー4(LIVING DEAD AID by ANSWER4)」を訪ねると、黒塗りの壁や、飾られたグラフィティアートがクールな雰囲気。小林オーナー自らや契約アスリートが走ったレースのゼッケンやメダル、表彰状などがびっしり飾られているコーナー、5基備えるシャワーブースを見なければ、トレランブランドではなくストリートブランドのショップと言われた方がしっくりくる。「トレランショップって、床が木材など(でナチュラルなムードの作り)が多いが、そういう店をやりたかったわけではないから」と小林オーナー。かつてはスケーター少年だったと聞いて、妙に納得した。
「大手メーカーにはできないこと」
「ランニングを始めてからは15年で、長い距離を走るのにハマったのは2013年以降。100km以上走るようになったら、背負っているザックで体が痛くなった。使いたいザックがなかったから、自分で作り始めた」というのがブランドの原点だ。14年夏に、トレランの世界最高峰レース“UTMB”に試作のザックを身に付けて出走し、完走。手応えを得て、同年12月に起業した。当時は広告代理店勤務で、モノ作りやブランド運営のノウハウがあったわけではない。「でも、周りにガレージブランドをやっている友人が何人かいたから、自分で作るイメージが湧いた」。
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