カルティエ現代美術財団(以下、カルティエ財団)は10月25日、フランス・パリの中心にあるパレロワイヤル広場2番地に新たな拠点をオープンする。開幕展の“エクスポジション ジェネラル”では、所蔵コレクションから選ばれた作品を展示する。
パリの歴史的中心地に立つオスマン式の建物の中に位置する同拠点は、フランスの建築家、ジャン・ヌーヴェル(Jean Nouvel)が内装を手掛けた。大きな張り出し窓からパリの街に広く開かれ、内装は展覧会企画のさまざまな可能性を考慮して、可動式の5つのプラットフォームで構成する。
2026年8月末まで開催される“エクスポジション ジェネラル”展は、84年から現在まで、財団のプログラムに参加した100人以上のアーティストが手掛けた600点以上の作品を展示する。個展とテーマ展の双方で構成し、財団のプログラムを通じて長い時間をかけて形成した独自のコレクションをたどる。
“エクスポジション ジェネラル”というタイトルは、19世紀にグラン マガザン デュ ルーブルで開催された工芸品と衣服の展覧会に由来する。発見の場、社交の場として機能し、開放性を理念に掲げたこの展覧会のエスプリを受け継ぎ、都市の真ん中で繰り広げられる実験と交流の場として、カルティエ財団が考案した。