サステナビリティ

万博・関西パビリオンの制服は藍染め「BUAISOU」がデザイン 徳島・上勝町の杉の間伐材を素材に

大阪・関西万博の関西パビリオンは、杉の間伐材から生まれた新素材「キノフ(KINOF)」を採用し、天然染料「阿波藍(あわあい)」で染めたユニホームを採用した。徳島県で生産される天然染料「阿波藍」はその深い青から「ジャパンブルー」としても知られ、2020年東京オリンピックのエンブレムにも採用されている。

今回のユニホームは、藍師・染師集団「ぶあいそう(BUAISOU)」がデザインおよび染色を手がけた。「キノフ」は、ゼロウェイストの取り組みで知られる徳島県上勝町で誕生した新しいファブリックブランド。日本建築に用いられる杉の間伐材から繊維を抽出している。藍染めの法被に描かれた絵柄は鯛の躍動感と、上勝の自然を融合しており、徳島の自然から感じ取る生命やその精神性を表現しているという。

制作者は「デザインには、踊っているのか、それとも外へ飛び出そうとしているのか、さまざまな解釈が可能な大きな鯛を登場させた。鯛は大きければ大きいほど『めでたい』とされる象徴的な存在。小さいうちは群れで行動するが、成魚になると単独で生きてゆく。また、夏に阿波おどりが始まると、徳島県民は必ず帰ってくるという話がある。これは、徳島ならではの美しい風景だと思う。藍の魅力は、実際に目の前で体験しなければ伝わりにくいもので、阿波おどりや鳴門の渦潮にも共通する部分がある。万博だけでなく、徳島にも足を運んでいただきたいという願いを込めた」とコメントしている。

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