ファッション

ミズノが大阪・関西万博「いのちの遊び場 クラゲ館」のユニホームを制作 “クラゲの揺らぎ”と快適性を両立

2025大阪・関西万博「いのちの遊び場 クラゲ館」は3月23日、4月14日の開幕に先駆けて全容を公開した。同時に、アテンダントと運営スタッフのユニホームをお披露目し、デザインはウェディングドレスデザイナーの水野信四郎氏、企画や製造をミズノが手がけたことを発表した。

「いのちの遊び場 クラゲ館」は、ジャズピアニスト、数学研究者、STEAM教育者である中島さち子氏がプロデューサーを務めるパビリオンだ。コンセプトは「創造性の民主化を目指し、作る喜びを全ての人に」。クラゲを“揺らぎのある遊び”の象徴とし、性別や地域、国籍、人種などを超えた全ての人が共創する場を目指した。館内には五感を使った展示や音をかなでる遊具をそろえ、毎日のようにワークショップを開く。建築は建築家の小堀哲夫氏が手がけ、天井は移築・リユースが可能な木材を使用し、床に広がる土の下には冷水を流し、「木の下にいるかのような」風通しの良い空間に仕上げた。

スポーツウエアの強みを
ユニホームに搭載

運営チームからのユニホームに対する要望は「創造性の民主化を表現すること」だったという。「個々で違いはあるが全体で見た時に統一感があると嬉しいという要望があった。量産を得意とする用品メーカーとしては難しさを感じるところもあったが、全て違う柄のデザインや、クラゲの足をイメージした切り込みによるさまざまな着方の提案などで、『個々では違うが皆一緒』ということを表現した」とミズノのコンペティションスポーツ企画・ソーシング統括部CS企画課・豊田匡孝課長補佐は話す。

アイテムは、アテンダントユニホームがチェニック、キャップ、ハーフパンツ、インナー、ポンチョの5つ、スタッフユニホームがジャケット、ボトムス、Tシャツ、インナーの4つ。テキスタイルデザインはアプリでシュミレーションし、1枚1枚異なるものを採用した。オフホワイトのベースに、クラゲをモチーフにしたカラフルな色味のグラフィックで「クラゲ館の遊び心」を表現している。

チェニックやTシャツはレーザーカットで切り込みを入れてクラゲの揺らぎを表現。縫製を入れずにカットすることで、動きが出る服にした。裾にはラグランテープを使用し、ほつれににくく仕上げている。切り込みの入ったヒダを自由に結んだりすることができるなど、スタイリングも自由にアレンジ可能とした。

4月13日〜10月13日という会期期間中に快適に過ごせるウエアを目指し、チェニック、キャップ、ジャケット、ボトムスの素材には、ミズノ独自の生地“ドライエアロフロー”を採用。汗に濡れても通気性を担保し、クーリング機能を発揮する。ハーフパンツやインナーも吸汗速乾性に優れた素材を採用し、着心地の良さを追求した。

「ミズノ」のブランドイメージの
広がりに期待

豊田課長補佐は「狙いを定めていたわけではないが、スポーツだけではない『ミズノ』の一面を見せる機会にもなった」と話す。「スポーツ以外の場面でも、スポーツのテクノロジーを使いながらさまざまなアイテムが提供できることが伝わり、ブランドイメージに幅が広がることを期待したい」(豊田課長補佐)。

ミズノは博覧会協会のスタッフやアテンダントにも、同社のシューズを3400足提供し、同じモデルのシューズを「いのちの遊び場 クラゲ館」スタッフにも提供している。

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