ビジネス

ファストリが一足早い入社式を開催 初任給33万円で「期待に応えたい」

ユニクロ(UNIQLO)」「ジーユー(GU)」「セオリー(THEORY)」などの親会社であるファーストリテイリングは3月4日、東京・有明の有明本部に2025年の日本入社の新入社員を迎えて、入社式を行った。出席したのはグローバルリーダー候補中心の313人(前年比43人増)。4月に入社する地域正社員を合わせると、25年の日本入社は420人(同20人増)という。グローバルでは、25年は計約1300人(同140人増)が入社する。

一般的には4月に行われる入社式だが、5月の大型連休に商戦の山場の一つを迎えるファーストリテイリングは、3月にグローバルリーダー候補の入社式を行うのが通例となっている。4日に行われた入社式の出席者には、採用を強化しているインド・ベトナム出身の24年秋の新入社員24人も含まれる。インドでは19年から、ベトナムでは21年から採用を強化し、インドでは現在4校、ベトナムでは2校の大学と採用で連携している。「ITスキルのある学生やMBA取得者など、これまで累計で90人の学生を採用してきた」(発表資料から)。

入社式に登壇した柳井正ファーストリテイリング会長兼社長は、自身のジャスコ時代や家業を継いだ駆け出し時代の話を交えつつ、「ユニクロは24年に設立40周年を迎え、売上高も3兆円を突破、真のグローバルブランドを目指す新しいステージに立った。ここからは、過去のやり方では通用しない。過去の成功パターンに囚われず、いまのお客さまや世の中に求められているものを日々考え、挑戦し続ける人材であってほしい。それでこそ、革新的なサービスや商品が生まれる。そのために、今月から新たな報酬体系を導入した。年齢や社歴に関係なく抜擢していく。皆さんにはそのフロントランナーとして活躍してほしい。自分がこの会社を引っ張るんだと決意し、行動してほしい」とコメント。

「1カ月早く成長できる」

新入社員代表としては、青山学院大学卒の河野瑠凪さん、ベトナム・ハノイ工科大卒のドー・ブイ・クアン・アインさんが登壇し、囲み取材にも対応。今年から新入社員の初任給が30万円から33万円に賃上げされたことについて水を向けられると、「プレッシャーもあるが、その分期待もされている。期待をモチベーションにして頑張っていきたい」(河野さん)という回答。ファストリへの入社の決め手は「“グローバルワン・全員経営”という考え方に共感した。また、私の家族は『ユニクロ』が大好きで、誕生日プレゼントなどによく買ってもらった。なじみのあるブランドなので、この会社で働きたいと思った」(ドーさん)という。

河野さんは10日から「ユニクロ」のイオンモールりんくう泉南店に配属、昨秋入社したドーさんはデジタル業務改革サービス部で働いており、既にスペイン出張なども経験したという。他社よりおよそ1カ月早い入社式については、「人生という長いスパンで考えれば、この1カ月は短いもの。(他社の新卒社員より)1カ月早く成長できると前向きに捉えている」(河野さん)。

UNIQLO x ビジネスの記事

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

25-26年秋冬シーズンを大解剖 ムード・アイテム・素材・色柄・ディテール・バッグ&シューズが丸わかりのトレンドブック

4月21日発売の「WWDJAPAN」は、2025-26年秋冬コレクションを徹底解剖したトレンドブックです。今シーズンもパリとミラノ、ニューヨーク、そしてロンドン・コレクションの全てを詰め込みました。例年通り、キーワード(ムード)やアイテム、素材、色柄、ディテール、そしてバッグ&シューズのトレンドを分析。さらには「グッチ(GUCCI)」に移籍するため「バレンシアガ(BALENCIAGA)」最後のプレ…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。