ヴェルサーチ・グループは5月28日、世界最大級の競売サイト「イーベイ(eBay)」のフィリピンとオーストラリアにおいて「ヴェルサーチ」の偽造品を販売し、知的所有権を侵害したGriffith Suisse Luxury Groupに対し、北カルフォルニア法廷で勝訴した。判決では、「グリフィス・スイス・ラグジュリー・グループ(Griffith Suisse Luxury Group)」の「ヴェルサーチ」の商標使用を禁止し、イーベイを販売基盤として使用することを無期限に禁止した。賠償金は発生しない。
訴訟から勝訴まで、ヴェルサーチ弁護団「シェパード ムーリン リッチャー&ハンプトン法律事務所(Sheppard Mullin Richter & Hampton LLP)」は4年半を費やし、ラグジュアリー・グッズの偽造品に対抗する積極的な姿勢をみせた。ジャン・ジャコモ・フェラリス社長=ヴェルサーチ SpAは「私共は全世界における偽造品に対する凡例になる今回の判決にとても満足している。ビジネスにおける優先事項であるブランドのイメージを保護し、消費者と偽造品の製造販売によって影響を受ける人々全てを守る為に『ヴェルサーチ』は偽造品に対して戦いを挑んだ」とコメントしている。「ヴェルサーチ」は、2010年5月にも偽造品販売業者に対し、2000万ドル(約18億5000万円)の損害賠償を勝ち取った事例がある。今後もヴェルサーチ・グループは、ブランドの品質保護と違法な偽造品売買による労働搾取や未成年者労働などに対して、全世界で偽造品に対して戦っていくとのこと。
過去には、モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトンなどが「イーベイ」で偽造品を販売する業者に対して訴訟してきた。日本では、消費者庁が偽造品販売サイトを公表するなど、偽造品に対する動きが活発化してきている。