ビューティ

ポーラとANAが共同開発した化粧品「コスモロジー」が宇宙へ 日本初JAXA採用で2024年にISSに導入

ポーラは、ANAホールディングス(以下、ANA)と宇宙空間でも使える化粧品の共同開発プロジェクト「コスモスキン(COSMO SKIN)」の第1弾となる宇宙発想のスキンケアブランド「コスモロジー(COSMOLOGY)」を立ち上げた。2024年頃に国際宇宙ステーション(以下、ISS)に長期滞在する油井亀美也・宇宙飛行士と共に、10月1日に発売する同ブランドの“スペースクルーキット”(7480円)が導入される予定だ。

「コスモスキン」プロジェクトは、20年に始動。「無限の可能性を秘める宇宙に視点を置き、宇宙の過酷な環境下でもクオリティーオブライフ(QOL)を高められれば、 地球の未来を豊かにするヒントにつながるのではないか」(及川美紀ポーラ社長)と、宇宙発想で地球課題を解決することを目的に、極限状態の宇宙で快適に使用できる化粧品開発に着手した。

ISSで使用可能な4つの条件をクリア

ISS内で使用するためには、1、決められたスケジュールが多く限られた時間の中で行える簡潔・凝縮ケア 2、貴重な水を使用しなくてもケアができる 3、ISS内の装備や機器に影響を及ぼさない微小重力下での飛散を防ぐ 4、エタノールやシリコーンの使用成分の制限、の4つの条件をクリアする必要があった。そこで今回開発したキットに含まれるクレンジングと洗顔が1本でかなう“クレンジングウォッシュ”はウォータリークレンジング処方を採用。90%以上が水成分で作られ、洗い流しが不要の拭き取りタイプとした。化粧水とクリームの機能を有する“ローションクリーム”はジェルクリームがローションに変化し、最後はミルクとクリームを重ねたような感触になる三次元立体構造処方を採用した。これにより、化粧品分野において日本で初めて(化粧品としてJAXAの「第2回宇宙生活と地上生活に共通する課題を解決する生活用品アイデア募集」で初めて選定)JAXA採用のブランドとなった。

香りは、商品開発の際にアドバイスをくれた山崎直子・宇宙飛行士の「地球に帰還した際に、風や土の香りなど一つ一つが愛おしく、ありがたく感じた」とのコメントから、“クレンジングウォッシュ”は気分が浄化されるような森林をイメージしたグリーンフローラル、“ローションクリーム”は大地をイメージし安らぎを感じられるフローラルウッディとした。容器は微小重力下でも無理なく使用できるよう、ワンタッチで開閉可能なキャップとし、容器の色味も“クレンジングウォッシュ”がゴールド、“ローションクリーム”白と明確に変えることで識別性を高めた。

“スペースクルーキット”は、ポーラショップやポーラ ギンザ、公式ECサイト、ANA国際線機内販売、ANA公式ECサイト、国内免税店などで販売する。また、24年1月1日には、キットの“クレンジングウォッシュ”(120g、6160円)、“ローションクリーム”(50g、6600円)を単品で展開し、ポーラショップや百貨店、ANA国際線機内販売、国内免税店などで扱う。「宇宙は砂漠と同程度の湿度で乾燥している。過酷な環境下でも対応できる商品は、地上でもキャンプや被災地、介護現場など限られた環境にも適している。多くの人に手にとってもらうことでQOL向上に寄与することを期待している」とコメントした。

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