ファッション

「リック オウエンス」2015-16年秋冬パリ 野生を呼び覚ます服

会場は窓のないコンクリート打ちっぱなしの地下フロア。文字通りアンダーグラウンドの空間に、インパクトある服に身をつつんだ観客が集まる。全身ネオンカラーの刈り上げヘアの女性やすべての指にゴツいリングをつけたラッパー風の男性。いわゆるリアルクローズとは遠い服を着た彼らが熱い視線を送る先は、観客以上にインパクトあるゴールドのフルメイクを施した「リック・オウエンス(RICK OWENS)」のモデルたちだ。

 いつものように何かから身を守るような、独特な造形服が続く。大きな布を体に巻き付けるように造形し、部分的にボリュームを持たせる。前立てが肥大化したフーデッド・ブルゾンやペプラムが長くのびたようなカットソーなどもある。羽根が生えたようなバックスタイルが特に印象的だ。

 今季のキーファブリックは、服のヘムから毛が生えているように見える野性的なファー使い。服が生きていて、毛が生えてきたかみたいでユニークだ。カラーは今季も黒、白、カーキ、ブラウンと控え目だが、小さな金銀の点を箔押ししたようなグラフィックが服を飾る。遠目には服自体が発光し輝いているようだ。力強く野生の本能を呼び覚ますようなコレクション。

RICK OWENS x コレクションの記事

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

Is AI GOOD?AIがもたらす「ゲームチェンジ」

「WWDJAPAN」12月1日号は、ファッション&ビューティ業界でいよいよ本格化する“AIゲームチェンジ“を総力特集しました。11月19日のグーグル「ジェミニ3.0」発表を契機に、生成AIは「便利なツール」から「産業の前提インフラ」へ変貌しつつあります。ファッション&ビューティ業界で浸透する生成AI及びAIの活用法とゲームチェンジに向けた取り組みを紹介しています。

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。