ファッション

「マーク ジェイコブス」2015-16年秋冬NY ダイアナ・ヴリーランドに捧げるデカダンスなドレス

 「マーク ジェイコブス(MARC JACOBS)」のショーを開催した会場は、赤とグレーで描かれた部屋の絵が全面に掛けられている。これは、ジェレマイア・グッドマンが「ヴォーグ」の伝説的なエディターである故・ダイアナ・ヴリーランドが座っている部屋を写した作品からインスパイアされたセットデザインだ。会場には、人々が麻薬の罠にはまってゆくストーリーを描いたダーレン・アロノフスキー監督の映画「レクイエム ・フォー・ドリーム」のサウンドトラックの曲が流れる。

 ファーストルックは、タイトな黒いチェックのドレスに幅の広いスパンコールのバンドがボーダー柄のようにあしらわれているドレス。白い肌にパープルがかったグレーのアイシャドウ、深紅で彩られたリップが、退廃的なムードを際立たせる。

 次第にダイアナ・ヴリーランドを想起させるようなウエストを絞ったジャケットに床に付くほどのボリュームのあるロングスカート、パテントレザーのブーツとグローブを合わせたスタイルが多く登場する。それをベースにブロケードやレオパード・プリント、ミンクファー、光沢のあるシルクやエンブロイダリー、スネークプリントなどのさまざまな装飾やカラーが加えられ、華美で豪奢になっていく。ときにオーバーサイズのチェスターフィールドのコートを肩からはおったり、メンズライクなグレンチェックのワイドパンツを合わせたりするマスキュリンなスタイルをプラスしたり、下着が見えるほどの黒のシースルーのスカートを合わせるフェティッシュなスタイリングは、どんなスタイルも自分のものにしてしまうダイアナ・ヴリーランドのような意志の強い女性を感じさせる。今シーズンは、そんな彼女のスタイルや生き方にオマージュを捧げたコレクションだ。

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

訪日客100人に直撃「買ったもの教えて下さい」& インバウンド比率9割!も インバウンド人気店舗FILE

「WWDJAPAN」5月20日号は、円安でバブル化している「インバウンド特集」です。銀座、原宿・表参道、心斎橋での訪日客57組106人への突撃インタビューに加え、インバウンドで好調な12の店舗・ブランドを、インバウンド比率や好調アイテム/ブランドとともに紹介した「インバウンドで売れる店FILE」も収録。新しいインバウンド消費の内実を追いました。中国や韓国、米国などのインバウンド消費の上位国からスウ…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。

メルマガ会員の登録が完了しました。