Fashion. Beauty. Business.

TOPICS

90〜00年代は今より面白かった?

 「忌憚なく言えば、1990〜2000年代のワールドはもっと面白い店舗や商品、仕掛けがあったように思う」とは、本日1本目でご紹介する靏博幸ワールドグループ執行役員の言葉です。こうした状況は1社に限った話ではなく、アパレル業界の総評とも言えます。「うちの会社/ブランドのことだ」と感じた人も少なくないんじゃないでしょうか。

 あのころは良かったなんて言うつもりはないですし、言ったところで日本の人口減少も止まりません。私たちは明日に向かって、今の時代の面白さやワクワクを提案するのみ。先日、スノーピークの山井梨沙社長にお会いした際、「服を売ること自体が目的ではない。服を通してどんな価値を伝えたいのかを、いま一度考えるべき」と、アパレルを対岸に見るアウトドアメーカーの視点から話されていたのが印象的でした。服を売ることを通して、どんな面白さや価値を世の中に届けたいのか。年末ですし、振り返ってみるのもいいですね。

「WWDJAPAN」編集委員
五十君 花実
NEWS 01

「ドレステリア」復調の立役者 靏博幸のブランディング論

 ワールド子会社インターキューブのセレクトショップ業態「ドレステリア(DRESSTERIOR)」が、一時の低迷から復調している。10月の業績(ウィメンズ・メンズ)は、コロナ前の2019年と比較しても3〜4割増と大きく伸ばした。

 復活の立役者は19年3月のワールドグループ加入以降、ブランドディレクターとして陣頭指揮を執る靏博幸(かく・ひろゆき)社長。オンワード樫山でのデザイナーを経て三陽商会で「バーバリー・ブラックレーベル(BURBERRY BLACK LABEL)」の立ち上げ(1998年)に携わり、同社の看板ブランドに育てた。その後はユニクロ執行役員を経て三陽商会に戻り、セレクトショップ業態「ラブレス(LOVELESS)」「ギルドプライム(GUILD PRIME)」のディレクター・バイヤーを務めた。

 大手アパレルに勢いのあった90〜00年代当時とは、業界を取り巻く状況も大きく変わっている。「洋服を買うのに大枚をはたく人はずいぶん珍しくなった」と靏社長。過去の成功体験に捉われるつもりはないとしながら、「僕はブランドデザイナーやディレクターをしていたときも『商売人』としての意識を常に持ってきた。いい服もお客さまに届かなければ意味がない。売るために泥臭いことをいとわず、あらゆる手を尽くす」と語る。「ドレステリア」復調の秘けつと、ワールドでの今後を聞いた。

WWD:コロナ禍でも業績を伸ばせている秘けつは。

靏博幸社長(以下、靏):ブランドの個性を明確にすることを意識してきた。僕がトップに就任した当時、それまで外から見ていた「ドレステリア」は強みとなる商品や世界観がなく、ブランドの輪郭がぼんやりしていた。商品のカラバリ(カラーバリエーション)も黒、白、紺、グレーばかりで面白みに欠けた。アウターやニットなど、ブランドの核となる商品が売れず、当時市場で流行っていたフーディでなんとか売り上げをつくっているような状況だった。本当にこれがブランドのあるべき姿なのか。お客さまに届けるべき価値とは何なのか。そう事業部に問い掛け、商品企画全体を徐々に軌道修正してきた。

 今は10万円する服が簡単に売れる時代ではない。しっかりした品質のものを、適正な価格で作ることも必要だ。それまでは5万円程度が中心価格だったワンピースは2万円から、10万円程度だったコートは5万円から買えるようにし、お客さまの選択肢を増やした。付加価値とのなる機能性も強化している。22年春夏企画では、自社開発したコットン100%の冷感素材を採用した商品もある。抗菌・消臭機能も非常に高い。サトウキビ由来の天然ポリマーの働きによるもので、地球にも肌にも優しい。

WWD:三陽商会での経験も生きているか。

靏:いい商品を作るだけではダメで、「届ける」ことも同じくらい大事。これは当時から常に意識していることだ。そして、今の時代においてはますます重要なマインドセットだと感じる。かっこいい服を作って満足するデザイナーもいるが、僕は作った服が売れないと全く楽しくない(笑)。「ラブレス」でも前年の数字を落とさないことには誰よりもこだわってきた自負がある。

 昔(90〜00年代)は有名タレントに自社の商品を着せたり、ファッション雑誌にたくさん出稿すれば売れていた。だが、今はさまざまなタッチポイントでブランドの存在を伝える努力を怠れば、すぐに埋もれてしまう。僕も企画室でディレクションボードを描き、シーズンテーマを決めて、服を作ってという、決まりきったような仕事だけをしていていいわけがない。

 「ドレステリア」はSNS発信も弱かった。僕が着任してからは、メンズ・ウィメンズで統一した世界観のプロモーション動画を作成している。21-22年秋冬はパリ・モンマルトルのカフェをイメージした。ECの商品ページ1つとっても、手を抜いたビジュアルが消費者の目に止まれば「ダサいブランド」という烙印を押されてしまう。油断せず、足元をすくわれるような要素をコツコツなくしてきた。泥臭いことをやり抜けば数字に直結するし、それがブランディングなのだと思う。

WWD:ワールドのクリエイティブ・マネジメント・センターのトップも務める。どのような組織なのか。

靏:店舗設計デザイン、素材開発、発信などのスペシャリストを集めた社長直轄の組織だ。グループ全体のクリエイティブに目を通すとともに、ブランドの垣根を超えてノウハウを水平展開する。寺井(秀藏・現シニア・チェアマン、元社長)さんの時代に組織され、近年はほとんど機能していなかったが、これを復活させる必要性を訴えた。

 忌憚なく言えば、昔(90〜00年代)のワールドはもっと面白い店舗や商品、仕掛けがあったように思う。今は多くの事業子会社を抱え、商品デザインや店舗内装、PRなどがブランドに任せきりになっていた分、全体のクオリティーが下がってしまった。ここを今一度、経営目線でしっかりマネジメントしていく。

 まずは「ドレステリア」を実験台に、さまざまな成功事例をグループ全体に生かしていく。「ドレステリア」のメンズは僕がデザインしている商品もたくさんあるし、新店は僕が店舗空間を設計している。ブランドをやっていると、現場の生の声も聞ける。僕が事業子会社のトップを兼務しているのは、クリエイティブ・マネジメント・センターの取り組みが机上の空論にならないようにするためでもある。

トップページに戻る
NEWS 02

2021年を振り返る、海外発重大ファッションニュース

 新型コロナウイルスのパンデミックが続く中、2021年は多くの大手企業やブランドが新プロジェクトや改革、事業再編を通してビジネス再建に取り組んだ。また、ヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)やアルベール・エルバス(Alber Elbaz)といった人気デザイナーの訃報や、「ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」を率いていたダニエル・リー(Daniel Lee)の突然の退任、フィービー・ファイロ(Phoebe Philo)による新ブランドの設立などのニュースも舞い込んだ。ここでは、今年話題になった海外発のファッションニュースを米「WWD」と「WWDJAPAN」翻訳チームがピックアップ。月ごとに分けて、1年間を振り返る。

1月

バイデン大統領就任式のファッションをチェック レディー・ガガが国歌独唱し、22歳の若手詩人が登壇

 1月20日(現地時間)、第46代米大統領就任式がワシントンで行われ、ジョー・バイデン(Joe Biden)新大統領が正式に就任した。

 バイデン大統領は「ラルフ ローレン(RALPH LAUREN)」によるネイビーのスーツを着用。ファーストレディーとなったジル・バイデン(Jill Biden)夫人は、鮮やかなブルーのコートとそろいのワンピース、そして同色の手袋とマスクを着用した。いずれもニューヨークを拠点とする新進の女性デザイナー、アレクサンドラ・オニール(Alexandra O’Neill)が2017年に立ち上げたブランド「マルカリアン(MARKARIAN)」によるものだ。

バイデン大統領就任式のファッションをチェック レディー・ガガが国歌独唱し、22歳の若手詩人が登壇

2月

英ECエイソス、「トップショップ」などを378億円で買収

 英アパレルECを運営するエイソス(ASOS)は、2020年11月に経営破綻した英アルカディア・グループ(ARCADIA GROUP以下、アルカディア)傘下のブランド「トップショップ(TOPSHOP)」「トップマン(TOPMAN)」「ミスセルフリッジ(MISS SELFRIDGE)」「HIIT」と関連する知的財産を2億6500万ポンド(約378億円)で買収した。

英ECエイソス、「トップショップ」などを378億円で買収

リアーナが「フェンティ」休止を発表 LVMHとの立ち上げから2年足らずで

 LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)とリアーナ(Rihanna 本名:ロビン・リアーナ・フェンティ)はブランド「フェンティ(FENTY)」の運営を休止する。LVMHは、「リアーナとLVMHは、事態が改善するまでヨーロッパを拠点とする『フェンティ』のファッション事業を一時休止すると決定した」と声明を出した。

リアーナが「フェンティ」休止を発表 LVMHとの立ち上げから2年足らずで

モンクレールがストーンアイランドの全株式を取得

 モンクレール(MONCLER)は、「ストーンアイランド(STONE ISLAND)」の親会社であるスポーツウェアカンパニー(SPORTSWEAR COMPANY以下、SPW)の株式30%をシンガポールの政府系投資会社であるテマセク ホールディングス(TEMASEK HOLDINGS PRIVATE LTD.以下、テマセク)の子会社ヴェネツィオ・インベストメンツ(VENEZIO INVESTMENTS)から3億4500万ユーロ(約438億円)で取得する。

モンクレールがストーンアイランドの全株式を取得

3月

「マルジェラ」親会社が「ジル サンダー」を買収

 「ディーゼル(DIESEL)」や「メゾン マルジェラ(MAISON MARGIELA)」を擁するOTBが「ジル サンダー(JIL SANDER)」をオンワードホールディングス( ONWARD HOLDINGS)から完全買収した。買収金額等は明らかになっていない。かねて売却交渉が噂されていたが、実現する形となった。

「マルジェラ」親会社が「ジル サンダー」を買収

「エルメス」が“キノコ由来の人工レザー”を米国の新興企業と開発

 「エルメス(HERMES)」はパリで行った2021-22年秋冬向けの展示会で、米国のスタートアップ企業のマイコワークス(MYCOWORKS)と開発した、きのこを原料にした人工レザー「シルヴァニア」を用いたバッグ“ヴィクトリア”を発表した。

「エルメス」が“キノコ由来の人工レザー”を米国の新興企業と開発

米国でアジア系住民に対するヘイトクライムが激増 「ナイキ」や「トミー ヒルフィガー」などが抗議声明

 コロナ禍が続く中、米国でアジア系住民に対するヘイトクライム(憎悪犯罪)が激増している。人種差別的な暴言や嫌がらせ行為のほか、身体的な暴力を受けたというケースも少なくない。

米国でアジア系住民に対するヘイトクライムが激増 「ナイキ」や「トミー ヒルフィガー」などが抗議声明

「ティファニー」を代表するジュエリーデザイナーのエルサ・ペレッティが永眠

 「ティファニー(TIFFANY & CO)」を代表するジュエリーデザイナーのエルサ・ペレッティ(Elsa Peretti)が3月18日、スペイン・バルセロナ郊外の村で死去した。80歳だった。彼女はスペインでモデルとして活動後、米ニューヨークに拠点を移し、ファッションデザイナーのロイ・ホルストン(Roy Halston)のミューズ的な存在になった。

「ティファニー」を代表するジュエリーデザイナーのエルサ・ペレッティが永眠

4月

「グッチ」が「バレンシアガ」を“ハッキング” アナリストらの評価は?

 「グッチ(GUCCI)」は4月15日、創業100周年を祝う最新コレクションをデジタルプラットフォーム上で発表した。オペラやクラシックなどで歌われる独唱曲を指す“アリア(Aria)”と題された同コレクションでは、13日頃から噂されていた通り、アレッサンドロ・ミケーレ(Alessandro Michele)=クリエイティブ・ディレクターによる「バレンシアガ(BALENCIAGA)」へのトリビュート作品が登場した。

「グッチ」が「バレンシアガ」を“ハッキング” アナリストらの評価は?

アルベール・エルバスが死去 「ランバン」復活の立役者

 デザイナーのアルベール・エルバス(Alber Elbaz)が24日、パリのアメリカン・ホスピタルで死去した。59歳だった。彼のベンチャー事業、AZファクトリー(AZ FACTORY)のパートナーであるコンパニー フィナンシエール リシュモン(COMPAGNIE FINANCIERE RICHEMONT以下、リシュモン)が発表した。同社によると、死因は新型コロナウイルスよるものだという。

アルベール・エルバスが死去 「ランバン」復活の立役者

5月

ラルフ ローレンが「クラブ モナコ」を売却 事業戦略の見直しの一環

 ラルフ ローレン(RALPH LAUREN)は、傘下ブランド「クラブ モナコ(CLUB MONACO)」を米投資会社リージェント(REGENT)に売却。

ラルフ ローレンが「クラブ モナコ」を売却 事業戦略の見直しの一環

「ヴァレンティノ」がファーフリー宣言 「レッド ヴァレンティノ」は終了へ

 「ヴァレンティノ(VALENTINO)」は2022年以降、リアルファーの使用を廃止する。18年以来同ブランドが所有するファー専門の工場、ヴァレンティノ ポーラーは、21年末に生産を終了。ファーを含むコレクションは2021-22年秋冬シーズンを最後とする。

「ヴァレンティノ」がファーフリー宣言 「レッド ヴァレンティノ」は終了へ

6月

カニエと「ギャップ」のコラボ、初アイテムは2万円のジャケット

 カニエ・ウェスト(Kanye West)が手掛ける「イージー(YEEZY)」と「ギャップ(GAP)」のコラボレーションライン、「イージー・ギャップ(YEEZY GAP)」がいよいよ動き出した。

カニエと「ギャップ」のコラボ、初アイテムは2万円のジャケット

パリの老舗百貨店サマリテーヌが16年ぶりに再開 ヨーロッパ大陸最大のビューティフロアなど

 仏パリの老舗百貨店サマリテーヌ(LA SAMARITAINE)は6月23日、16年に及ぶ長期リノベーションを経て営業再開した。オープン前日に催された落成式には、エマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)仏大統領やベルナール・アルノー(Bernard Arnault)LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON、以下LVMH)会長兼CEOが出席した。

パリの老舗百貨店サマリテーヌが16年ぶりに再開 ヨーロッパ大陸最大のビューティフロアなど

バーバリーのCEOが2021年末で退任 フェラガモのCEOに

 バーバリー(BURBERRY)は、マルコ・ゴベッティ(Marco Gobbetti)最高経営責任者(CEO)が2021年末で退任することを発表した。後任は未定。退任後、同氏はサルヴァトーレ フェラガモ(SALVATORE FERRAGAMO)のCEO兼ジェネラル・ディレクターに就任する。

バーバリーのCEOが2021年末で退任 フェラガモのCEOに

7月

リシュモンが世界最古の高級レザーグッズメゾン「デルヴォー」を買収

 「カルティエ(CARTIER)」や「ヴァン クリーフ&アーペル(VAN CLEEF & ARPELS)」を擁するコンパニー フィナンシエール リシュモン(COMPAGNIE FINANCIERE RICHEMONT以下、リシュモン)は、香港の投資会社ファースト ヘリテージ ブランズ(FIRST HERITAGE BRANDS)からベルギーの高級レザーグッズメゾン「デルヴォー(DELVAUX)」の全株式を取得し、完全子会社化した。契約条件は非公表。

リシュモンが世界最古の高級レザーグッズメゾン「デルヴォー」を買収

「バレンシアガ」のクチュールがついに復活 デムナ・ヴァザリアが考える現代のエレガンス

 「バレンシアガ(BALENCIAGA)」は7月7日、創業者クリストバル・バレンシアガ(Cristobal Balenciaga)が引退してから眠っていたオートクチュールを53年ぶりに復活させた。今回発表された2021年ウィンターコレクションは、デムナ・ヴァザリア(Demna Gvasalia)=アーティスティック・ディレクターが初めて手掛けるクチュールであると共に、メゾンとして50回目のクチュール・コレクション。メゾンのゆかりの場所であるジョルジュ・サンク通り10番地に再建したクチュールサロンを会場に、ショーを行った。間違いなく今季一番のプレミアチケットになったショーに招かれたのは、わずか100人ほど。その中には、カニエ・ウエスト(Kanye West)やベラ・ハディッド(Bella Hadid)、ルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)らの姿もあった。

「バレンシアガ」のクチュールがついに復活 デムナ・ヴァザリアが考える現代のエレガンス

フィービー・ファイロがついにカムバック! 自身のブランド立ち上げへ

 2017年に「セリーヌ(CELINE)」を去ったフィービー・ファイロ(Phoebe Philo)が自身の名前を冠したブランドを立ち上げる。
 「卓越した品質とデザインをベースにした」ウエアとアクセアリーのブランドで、22年1月に詳細を明らかにすると本人が米WWDに明かした。情報筋によると、20年後半にはすでにロンドンにチームを集めて準備を進めていたという。LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON、以下LVMH)が少数株主となる。

フィービー・ファイロがついにカムバック! 自身のブランド立ち上げへ

「エトロ」の過半数株式を約650億円でLVMH系投資会社が買収

 LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)系の投資会社、Lキャタルトン(L CATTERTON)はエトロ(ETRO)の株式の60%を5億ユーロ(約650億円)で取得した。本件取引に近しい金融関係者が米「WWD」にこの事実を認めた。エトロ社が保有する不動産や直営店舗の一部は取引の対象外とされた。「エトロ」は世界中に約200店舗あるという。

「エトロ」の過半数株式を約650億円でLVMH系投資会社が買収

8月

米フットロッカーがアトモスを約400億円で買収

 米国のスニーカー・スポーツウエア小売店のフットロッカー(FOOT LOCKER)は8月2日、スニーカー専門店アトモス(ATMOS)を展開するテクストトレーディングカンパニーを3億6000万ドル(約396億円)で買収すると発表した。
 アトモスは現在日本国内に39店舗、グローバルで49店舗を展開し、20年度は1億7500万ドル(約192億円)を売り上げた。そのうち60%はECによる売り上げだ。

米フットロッカーがアトモスを約400億円で買収

アディダスが「リーボック」を「バーニーズ」や「フォーエバー21」の親会社に売却 最大21億ユーロで

 アディダス(ADIDAS)は、傘下の「リーボック(REEBOK)」をブランドマネジメント企業のオーセンティック・ブランズ・グループ(AUTHENTIC BRANDS GROUP以下、ABG)に最大21億ユーロ(約2719億8549万円)で売却する。取引は、2022年第1四半期に完了する予定。完了時に総額の大部分が現金で支払われるが、そのほとんどを株主に分配する計画だという。

アディダスが「リーボック」を「バーニーズ」や「フォーエバー21」の親会社に売却 最大21億ユーロで

9月

NIGO®が「ケンゾー」のデザイナーに就任

 「ケンゾー(KENZO)」は9月20日付で、NIGO®「ア ベイシング エイプ®(A BATHING APE® 以下、ベイプ)」創業者をアーティスティック・ディレクターに任命した。ウィメンズ・メンズのデビューコレクションは、来年1月のパリ・ファッション・ウイーク中に発表する。なお、2019年からデザインを率いてきたフェリペ・オリヴェイラ・バティスタ(Felipe Oliveria Baptista)氏の後任だ。

NIGO®が「ケンゾー」のデザイナーに就任

「グッチ」「バレンシアガ」の親会社が100%ファーフリー宣言

 「グッチ(GUCCI)」「バレンシアガ(BALENCIAGA)」「サンローラン(SAINT LAURENT)」「ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」などを擁するラグジュアリーブランドの複合企業ケリング(KERING)はこのほど、2022年フォールコレクションからグループ全体で動物の毛皮使用を廃止する。

「グッチ」「バレンシアガ」の親会社が100%ファーフリー宣言

10月

「ランバン」親会社が社名変更 伊藤忠との戦略的提携も発表

 「ランバン(LANVIN)」の親会社である中国のフォースン ファッション グループ(FOSUN FASHION GROUP)は、社名をランバン グループ(LANVIN GROUP)に変更した。

「ランバン」親会社が社名変更 伊藤忠との戦略的提携も発表 

「フェンディ」とキム・カーダシアンの「スキムス」がコラボ カプセルコレクションを発売

 「フェンディ(FENDI)」は、キム・カーダシアン(Kim Kardashian)が手掛ける補正下着ブランド「スキムス ソリューションウエア(SKIMS SOLUTIONWEAR以下、スキムス)」と協業し、カプセルコレクションを発売。

「フェンディ」とキム・カーダシアンの「スキムス」がコラボ カプセルコレクションを発売

11月

「ボッテガ・ヴェネタ」人気の立役者、ダニエル・リーが突然の退任

 「ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」の親会社であるケリング(KERING)は11月10日、約3年にわたり同ブランドを率いてきたダニエル・リー(Daniel Lee)=クリエイティブ・ディレクターの退任を発表した。2019-20年秋冬コレクションでランウエイデビューしたリーは、瞬く間にブランドをトレンドセッターに返り咲かせた立役者。象徴的な編み込みの技法“イントレチャート”をモダンに再解釈したバッグやシューズをはじめ、多くのヒットアイテムを生み出してきた。

「ボッテガ・ヴェネタ」人気の立役者、ダニエル・リーが突然の退任

「ボッテガ・ヴェネタ」の新クリエイティブ・ディレクターは内部昇格 ラフやフィービーの下で経験を積んだデザイナーが就任

 「ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」は、同ブランドでプレタポルテのデザイン・ディレクターを務めるマチュー・ブレイジー(Matthieu Blazy)を新たなクリエイティブ・ディレクターに指名した。先日、突然の退任が発表されたダニエル・リー(Daniel Lee)の後任。2022年2月にデビュー・コレクションを披露する予定だ。

「ボッテガ・ヴェネタ」の新クリエイティブ・ディレクターは内部昇格 ラフやフィービーの下で経験を積んだデザイナーが就任

ヴァージル・アブローが、がんのために41歳で急逝 「ルイ・ヴィトン」と「オフ-ホワイト」の支柱

 ヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)が、がんのため急逝した。41歳だった。ヴァージルは自身のブランド「オフ-ホワイト c/o ヴァージル アブロー(OFF-WHITE c/o VIRGIL ABLOH)」の創業者であり、「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」のメンズ・アーティスティック・デザイナーだった。彼はここ数年、がんと戦っていたという。

ヴァージル・アブローが、がんのために41歳で急逝 「ルイ・ヴィトン」と「オフ-ホワイト」の支柱

12月

シャネルの新グローバルCEOにユニリーバの人事部トップが就任

 シャネル(CHANEL)は2022年1月末付で、リーナ・ネアー(Leena Nair)=ユニリーバ(UNILEVER)チーフ・ヒューマン・リソース・オフィサー(CHRO)を新たなグローバル最高経営責任者(CEO)に任命した。これに伴い、現在同職を務めるアラン・ヴェルタイマー(Alain Wertheimer)共同オーナーはグローバル・エグゼクティブ・チェアに就任する。

シャネルの新グローバルCEOにユニリーバの人事部トップが就任

ナイキがバーチャルファッションの先鋒RTFKTを買収

 ナイキ(NIKE)はファッションやスニーカー分野のNFTを多く扱うスタートアップ企業RTFKTを買収した。買収額は非公開。アーティファクトと発音するRTFKTはブノワ・パゴット(Benoit Pagotto)、クリス・リー(Chris Le)、スティーブン・ヴァジレフ(Steven Vasilev)の3人が2020年1月に設立。

ナイキがバーチャルファッションの先鋒RTFKTを買収

「ヴェトモン」の新クリエイティブ・ディレクターにグラム・ヴァサリアが就任

 「ヴェトモン(VETEMENTS)」の新クリエイティブ・ディレクターに、グラム・ヴァサリア(Guram Gvasalia)=ヴェトモン共同創業者兼最高経営責任者(CEO)が就任した。前任者で実兄のデムナ・ヴァサリア(Demna Gvasalia)「バレンシアガ(BALENCIAGA)」アーティスティック・ディレクターが2019年に退任して以来、空いていた役職を担う。今後もブランドのCEOは兼任するのかどうかについてのコメントは差し控えるとしている。

「ヴェトモン」の新クリエイティブ・ディレクターにグラム・ヴァサリアが就任

「ザラ」親会社のインディテックスのCEOが交代

 「ザラ(ZARA)」や「ベルシュカ(BERSHKA)」などを擁するインディテックス(INDITEX)は、新たな最高経営責任者(CEO)にオスカー・ガルシア・マセイラス(Oscar Garcia Maceiras)=ジェネラル・カウンシルを任命した。同氏はこれまで同社の最高顧問弁護士および役員会の補佐役を務めてきた。これに伴い、2019年から同社を率いてきたカルロス・クレスポ(Carlos Crespo)前CEOは最高執行責任者に戻る。なお4月1日付で、インディテックスの創業者であるアマンシオ・オルテガ(Amancio Ortega)の娘、マルタ・オルテガ・ペレス(Marta Ortega Perez)が新たに会長となる。同社に17年在籍し、会長やCEO職などを務めてきたパブロ・イスラ(Pablo Isla)=エグゼクティブ・チェアマンは3月31日付で退社する。

「ザラ」親会社のインディテックスのCEOが交代

トップページに戻る

最新号の読みどころ

「クワイエット・ラグジュアリー」の静寂を破り、2026年春夏のウィメンズ市場に“カワイイ”が帰ってきました。しかし、大人がいま手に取るべきは、かつての「甘さ」をそのまま繰り返すことではありません。求めているのは、甘さに知性と物語を宿した、進化した“カワイイ”です。「WWDJAPAN」12月15日号は、「“カワイイ”エボリューション!」と題し、来る2026年春夏シーズンのウィメンズリアルトレンドを徹底特集します。