WWDジャパン(以下、WWD):日本に自身のブランドの店舗をオープンする感想は?
トム・ディクソン(以下、トム):東京に出店できたのは、今まで積み重ねてきたことが実った証拠だと思う。日本は重要な市場。店舗ができたことで消費者の反響を直接感じることができる。
WWD:DJやミュージシャンとして活動していたそうだが、プロダクトデザイナーになろうと思ったきっかけは?また、自身のブランドを立ち上げようと思ったきっかけは?
トム:インテリア業界の場合、デザイナーはデザインをメーカーに売ったらそれで終わり。ファッション業界のように、自分のクリエイションに全面的に関わりたいと思った。家具の場合、製造工程が洋服より複雑だから大変だけど。ブランドを立ち上げたのは成り行きだね。ミュージシャンになるつもりが事故でツアーに出られず断念。その頃、趣味で作っていたオブジェが売れてビジネスになると思った。
トム:日本におけるビジネスパートナーの林物産から市場の違いを学びながら、必要があれば日本市場用に製品のアレンジもする。
WWD:クリエイションの源は?自身のクリエイションを通して、何を表現したいか?自分のスタイルを一言でいうと?
トム:何もかも。建築や彫刻、制作過程、食べ物も。私はデザイナーというよりは、エンジニアか彫刻家。いわゆるコンストラクティビスト(構成主義の芸術家)だ。デザインよりもエンジニアリングの方が大切。アイデアを形にする過程が一番楽しい。
WWD:空間デザインとプロダクト・デザインの違いは?
トム:プロダクトはディテールが大切。空間はそこで起こるさまざまなことの関連性を考える必要がある。違うビジネスだけど、お互いに補い合っている。今後は電化製品や車、自転車などのデザインをしてみたい。レストランを出すのもいいね。