
文化服装学院は11月1〜3日、2026年度文化祭の一環として、Ⅰ部ファッションショー「ルーツ(roots)」を開催した。同校文化祭のメーンコンテンツである本ショーでは、企画・デザインから衣装制作、演出、音響、照明、モデルまでを、約700人の学生が手掛ける。「根」を意味する「ルーツ」をテーマに、「コンクリート ジャングル(CONCRETE JUNGLE)」「スタクト(STACT)」「シェイプ フリーダム(SHAPE FREEDOM)」「道」「フラックス W(FLUX W)」「ループ(:LOOP)」「シグネチャーズ(Signatures)」の合計7シーンで構成。100年以上にわたり培ってきた伝統を受け継ぎながら、多様な個性や価値観を掛け合わせた81ルックを披露した。
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学生の個性が光るルックはもちろんだが、企業との産学連携によるクリエイションも見どころの1つ。家族型ロボット・LOVOT(らぼっと)を開発するGROOVE Xとの協業では、2035年の未来を舞台に、ロボットと人間が共に暮らす日常をファッションで表現。インダストリアルマーチャンダイジング科の学生が、「おでかけ」「日常の暮らし」「特別な日」の3つのシチュエーションを想定し、LOVOTとユーザーそれぞれのウエアを制作した。未来の物価水準を考慮した価格設定から、素材選定、デザイン、縫製までを学生が手掛け、コンテストでグランプリに選ばれた2作品を「シグネチャーズ」のシーンで披露。LOVOTとモデルが共にランウエイに登場し、テクノロジーと人間が共生する未来の装いを提案した。
また、昨年度も実施したバッグブランド「ジャンスポーツ(JANSPORT)」とのアップサイクルプロジェクトでは、既存のバッグをリユース、再構築した作品を発表。今年度は「静けさ」と「実用性」を掛け合わせた「スタクト」のシーンで、ブランドが持つ機能性や遊び心を生かしながら、ギミックを効かせたリアルクローズへと昇華。学生ならではの自由な発想で、身近なプロダクトに新たな価値を与え、ファッションにおけるサステナビリティの可能性を示した。作品は審査員による評価に加え、一般投票を通じても審査される。
このほか、服飾副資材メーカーのSHINDOと協業した「コンクリート ジャングル」では、リボンやレース、コードなどを用いた造形表現に挑戦。植物と都市が共存する世界観を立体的なシルエットで表現した。さらに、藍染やろうけつ染めのオリジナルテキスタイルを用いて武道の精神性を表現した「道」や、ウエスタンのディテールと流動的なフォームを融合した「フラックス W」など、学生たちの多彩なクリエイションがランウエイを彩った。
伝統的な服作りの技術を基盤に、テクノロジーとの共生やアップサイクルといった現代的なテーマにも向き合った今回のショー。学生たちが制作した渾身のルックを写真で振り返る。
文化服装学院Ⅰ部2026年度ファッションショー
ルック一覧
PHOTOS:KAZUSHI TOYOTA