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特集 Jビューティ「2兆円」への挑戦 第13回 / 全13回

Jビューティ、企業はどう連携する? 経産省×化粧品業界×メディアが鼎談、「競争と協調」を考える

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PROFILE: (左)山本順二/日本化粧品工業会 専務執行理事 (中央)鈴木学/経済産業省 商務・サービスグループ 生物化学産業課 化粧品産業企画官 (右)長谷川隆/国際商業出版 取締役、「国際商業」編集長

(左)山本順二/日本化粧品工業会 専務執行理事<br />
(中央)鈴木学/経済産業省 商務・サービスグループ 生物化学産業課 化粧品産業企画官<br />
(右)長谷川隆/国際商業出版 取締役、「国際商業」編集長
PROFILE: (やまもと・じゅんじ)厚生労働省での勤務を経て、長年にわたり化粧品業界団体の実務を担う。旧・日本化粧品工業連合会の専務理事を務め、2021年の「化粧品産業ビジョン検討会」には事務局として参画。23年に地域3工業会を統合して発足した日本化粧品工業会でも、産業政策、規制、海外展開など業界横断の課題に携わる。23年から現職 (すずき・まなぶ)2008年農林水産省入省。在インド日本国大使館、植物の新品種保護に関する国際条約(UPOV)事務局などを経て、農林水産省食品ロス・リサイクル対策室長などを歴任。26年から現職。化粧品産業の競争力強化や海外展開の政策を担当する (はせがわ・たかし)1979年、神奈川県生まれ。2011年に国際商業出版に入社し、「国際商業」編集部で化粧品、日用品業界を取材。21年の経済産業省「化粧品産業ビジョン」の策定にオブザーバーとして関わり、25年12月に始まった同省「化粧品産業競争力強化検討会」の委員も務める。19年から「国際商業」編集長、25年から現職 PHOTO : TAMEKI OSHIRO

日本の美容産業が培ってきた研究開発やモノ作り、プロの技術を、世界で持続的な成長につなげるには何が必要なのか。企業や異業種が連携し、行政が環境を整えながら、協調できる領域を広げていく。Jビューティを一過性の流行に終わらせず、化粧品から美容機器、サービス、食、文化、体験へと広げる条件を、行政、業界、メディアの3者が考える。(この記事は「WWDJAPAN」2026年9月28日号付録「WWDBEAUTY」からの抜粋に加筆しています)

日本の化粧品はなぜ、
世界で存在感が弱まったのか

WWD:日本の美容産業は研究開発力や技術力、品質の高さで評価される一方、世界市場で十分に存在感を発揮できていないともいわれます。最大の課題をどう見ていますか。

山本順二・日本化粧品工業会 専務執行理事(以下、山本):技術があるだけでは商品は売れません。ただ、高い技術や品質、安全性、商品への信頼がなければ、どれだけマーケティングを工夫しても難しい。日本が積み上げてきた強みを磨きながら、海外でどう売るかという力をさらに高める必要があります。

長谷川隆・国際商業出版 取締役、「国際商業」編集長(以下、長谷川):「日本の化粧品は世界で存在感がなかった」という前提から整理した方がいいと思っています。2010年代、世界中の企業が狙っていた大きな市場の1つが中国でした。その中国で、日本ブランドは非常に強かった。インバウンドの“爆買い”だけではなく、中国本土では越境ECでも一般貿易でも売れていた。存在感がなかったのではなく、「成長の勢いを継続できなかった」と考える方が正確ではないでしょうか。日本の化粧品輸出は21年にピークを迎え、その後も大きく減少した。なぜ輸出拡大を継続的なかったのか。そこにKビューティとの差も見えてくると思います。

日本の技術や品質は先人が長い時間をかけて積み上げてきたものです。IFSCC ❶ など国際的な場でも存在感を示してきた。一方、コロナ後、生活者が「モノ」だけでなく体験を求める中、高い技術を体験価値に変え、市場の変化に素早く合わせられたかというと、そこには課題があったと思います。Kビューティは、ブランドやODMなど複数のプレーヤーが専門性を生かす 水平統合型のモデル ❷ で、世界のトレンドの変化に素早く対応してきた。さらにK-POPやファッション、カルチャーとも結びつけて横断的にマーケティングした。生活者が「楽しい」「今のトレンドだ」と感じるものに、きちんと反応してきたわけです。そこから日本が学べることは多いと思います。

鈴木学・経済産業省 商務・サービスグループ 生物化学産業課 化粧品産業企画官(以下、鈴木):21年の「化粧品産業ビジョン ❸」と今回の「化粧品産業競争力強化検討会」(こちらの記事参照)の中間報告書を比べても、基本的な課題はかなり共通しています。違いを生むのは、どれだけ実践できるかです。品質を掘り下げる方法も、コンテンツやカルチャーと組む方法もある。いろいろな挑戦が連鎖していくことが重要だと思います。

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