ファッション

「キッドスーパー」が若手を支援する第2回ショー「ザ ピープルズ ランウェイ」を開催 フージーズのライブも

ニューヨーク・ファッション・ウイーク(New York Fashion Week以下、NYFW)は9月12日(現地時間)、若手デザイナーを支援するファッションショー「ザ ピープルズ ランウェイ(The People’s Runway)」の第2回をブルックリン区庁舎前の広場で開催した。

5人のデザイナーをサポート

「ザ ピープルズ ランウェイ」は、一般公募から選ばれた新進気鋭のデザイナーのサポートを目的に、「キッドスーパー(KIDSUPER)」の創設者兼デザイナーであるコルム・ディレイン(Colm Dillane)と、ブルックリン区長のアントニオ・レイノソ(Antonio Reynoso)が共催する形で、2025年にスタートした。

第2回は、数百人の応募があり、「クイン リー(QUINE LI)」のクアイ・リー(Kuai Li)、「ローレル ブルー(LAUREL BLUE)」のローレル・ティアンジ・ファン(Laurel Tiange Fang)、「イボ-シスン(IGBO-SISUN)」のモーゼス・アイナ(Moses Aina)、「レイ ジャイテ(REY JAITEH)」のラミン・レイ・ジャイテ(Lamin Rey Jaiteh)、そしてロデリック・レイエス(Roderick Reyes)の5人が選出。各デザイナーは、それぞれ5000ドル(約77万円)の助成金に加え、ディレインら業界を代表する人物から直接指導を受けられるほか、NYFWの公式スケジュール内でコレクションを披露する機会も提供された。

「クイン リー」

ショーでは、それぞれのブランドのDNAを表現する5ルックが登場。「クイン リー」は、“ハートが翼へと変化する過程”を軸に構成し、「何にも守られていない、とても無防備なものを作りたかった。そして、自分の内側にある欲望もデザインを通して表現している」と説明した。

「ローレル ブルー」

「ローレル ブルー」は、水がさまざまな状態へと変化する様子と、自身がスキューバダイバーとして活動してきた経験に着想。手織りで海の波を表現したほか、水中から女性が姿を現す光景を想起させるブルーのマクラメニットドレスなどを制作した。

「イボ-シスン」

続く「イボ-シスン」は、エンパワーメントと喜びをテーマに、自身のデザインによって人々が際立ち、自信を持てることにフォーカスした。アイナ=デザイナーは、「色は私たちの気分を大きく左右する。それによって1日の捉え方が変わり、自分自身の見え方も変わる」と、色が気分や自己認識に与える影響の重要性を強調。太陽やヒマワリのモチーフを用いることで、時にフラストレーションを感じることもある世界でも、人々に喜びを届けることを目指したという。

「レイ ジャイテ」

“IDEK(I Don’t Even Know=自分でも分からない)”を掲げた「レイ ジャイテ」のジャイテ=デザイナーは、「昨年、つらい時期を過ごし、人生からとても大切なことを教えられたように感じた。人生で大切なのは、全ての答えを見つけようとしたり、全てを理解したりすることではなく、予想外の出来事をそのまま受け入れることだと学んだ」と説明。テーラリングやデニム、立体的に構築したメンズウエア、そして全ルックに多用したステッチのディテールを通して、この考えを表現した。

ロデリック・レイエス

ラストのレイエス=デザイナーは、“Gettin’ Fly(キメる)”と題したコレクションで、現代におけるサバイバルという概念を探求。コレクションでは、セキュリティタグや偽札が装飾として用いた。「人々が自分を最高に見せ、最高の気分でいるために、何をしなければならないのかを表現している。それが服を万引きすることであれ、盗品を販売することであれ、友人から何かを借りることさえも含めてね」とコメントし、資本主義や搾取、あるいは消費し続け、他人に自分をよく見せなければならないというプレッシャーを美化することを拒むメッセージを込めた。

ローリン・ヒルがサプライズでパフォーマンス

その後、ディレインが「キッドスーパー」から4ルックを披露してランウエイを締め括ったかと思うと、サプライズとしてフージーズ(The Fugees)のリーダーであるワイクリフ・ジョン(Wyclef Jean)が、ローリン・ヒル(Lauryn Hill)をステージに呼び込みライブパフォーマンスを実施。彼らの共演は、フージーズが1996年にリリースした歴史的名盤「The Score」のリリースから30年という節目に実現した。

ディレインは、「何よりうれしいのは、『ザ ピープルズ ランウェイ』が毎年恒例のプロジェクトになりつつあることだ。今回の新しいデザイナーたちを見て、本当にワクワクしている。昨年参加したデザイナーたちが、ショー以降に成し遂げてきたことを見るのも素晴らしい。若いクリエイターたちにプラットフォームやリソース、そして次のステップへ進む機会を与えることで、彼らに本当の意味で影響を与えられるものを作っている」とコメント。また、「10年後が待ちきれない。その頃には、私たちは何十億人もの人生を変えているはずだ。そして、ブルックリン区長のであるレイノソには心から感謝したい。口で言うだけではなく、実際に資金を投じ、私が政治家にやってほしいと思っていることを本当に実行してくれた」と笑顔で語った。

KIDSUPER x ファッションの記事

関連タグの最新記事

ファッションの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

2027年春夏東京コレクション特集 混ざり合う個性、広がる可能性

「WWDJAPAN」9月14&21日合併号は、2027年春夏東京コレクションを特集します。今シーズンも「WWDJAPAN」は、8月31日〜9月5日に行われた「楽天 ファッション・ウィーク東京(Rakuten Fashion Week TOKYO)」の全日程を総力取材。ファッションショーやプレゼンテーションを追い、ショー後のデザイナー取材を交えたコレクションリポートに加え、バックステージでヘア&メイ…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。