人口14億人超の巨大な消費基盤と急速なデジタル化を背景に、インドの美容市場が世界の注目を集めている。ロレアル(L'OREAL)、ユニリーバ(UNILEVER)、エスティ ローダー カンパニーズ(ESTEE LAUDER COMPANIES以下、ELC)といったグローバル大手は現地ブランドへの投資や買収を加速しており、インド発ブランドの世界進出も本格化。“世界で最も重要な新興美容市場”として、その存在感が一段と高まっている。(この記事は「WWDJAPAN」2026年6月29日号からの抜粋です)
ELCは3月、インド発の高級アーユルヴェーダ・ビューティブランド「フォレスト エッセンシャルズ(FOREST ESSENTIALS)」の残り51%の株式を取得し、完全子会社化すると発表した。同社は2008年に初めて出資し、20年には保有比率を49%まで引き上げていた。ブランドはミラ・クルカルニ(Mira Kulkarni)創業者の下で運営を継続し、インド国内を中心に約200店舗を展開。今後数年間は年率2ケタ前半の成長を見込む。ステファン・ド・ラ・ファヴリー(Stephane de La Faverie)最高経営責任者(CEO)は「ウェルネス需要が高まる中、このブランドをインドだけでなく世界へ広げる絶好の機会だ」とコメント。インド市場についても「世界で最も重要な新興市場になる道を歩んでいる」と期待を示した。
ユニリーバもインド企業への投資を強化している。グローバルのビューティ&ウェルビーイング部門のプレジデントを務めたプリヤ・ナイル(Priya Nair)が、インド法人ヒンドゥスタン・ユニリーバ(HINDUSTAN UNILEVER)のCEO兼プレジデントに就任。投資部門のユニリーバ・ベンチャーズ(UNILEVER VENTURES)は1月、クリーンフレグランスブランド「シークレット アルケミスト(SECRET ALCHEMIST)」の300万ドル(約4億8000万円)の資金調達を主導したほか、「スキンインスパイアード(SKININSPIRED)」にも出資した。直近では4月にスキンケアブランド「クレイコ(CLAYCO)」の410万ドル(約6億6000万円)の資金調達を主導。また、25年にはプレミアムスキンケアブランド「ミニマリスト(MINIMALIST)」の買収を発表している。買収後、同ブランドの取り扱い店舗数は約2000店から約2万店へ拡大した。
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