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八木岡聡(以下、八木岡):「ダブ」では“自立”と“創造力”を核に教育している。自立というのは、自ら考えて、行動し、確固たる自分を作っていくこと。創造力は、ヘアデザインにおいても、日々の仕事の仕方においても、自分で作り上げる力。また、そのための想像力と応用力。教育では、それらを身に付けられるように意識している。最近は、情報収集力や編集力が問われるようになったが、美容師の仕事はそこからヘアを生み出す力が必要だ。情報を多く知ることで、自分もできるといった妄想にとらわれがちだが、インプットしたものをアウトプットすることで、知識や技術は身に付くもの。その重要性は教えている。
WWD:教育する上で厳しさは必要だと思うか?
八木岡:いつの時代も、人が成長する上では厳しい環境が必要だと思う。その状況を乗り越えることで、自分の経験値となり、自信にもつながる。自由にのびのびやる方ができると考えている人もいるが、それだと長く活躍できる美容師にはなれない。スポーツ選手と同じで、日々のサロンワークに加え、練習や作品撮りなどで、スキルを高めることが大切だ。
WWD:「ダブ」では、スタイリストデビューまでは何年かかる?
八木岡:平均すると4年半。昔は職人要素も強く、技術ができればデビューできていた時代もあったが、今はお客さまが求めるレベルが高くなり、人間性やホスピタリティーも身に付けなければいけない。個人的には、もっと短い方がいいと考えているが、なかなか実現できていないのが現状だ。
WWD:センスはどう教えていますか?
八木岡:センスを高めていくために大切なのは日々のサロンワークでの細かい判断。それに加えて環境も重要で、美容室でいえば、店の立地やスタッフ、内装など、そこに「ダブ」らしさが詰まっている。その環境からどれだけ感じ取って自分のものにしていくかもセンスにつながる。「ダブ」ではアシスタントの内から「フリースタイルレッスン」を行っていて、そこでは自由な発想でヘアデザインを考えさせる。テーマやヘアスタイルのコンセプトもプレゼンさせ、それに対して先輩たちが意見を言うので、「ダブ」が考えるベストヘアデザインというものを共有できる。また、「ダブ」では入社3年目からラボ活動を行っていて、カラー、パーマ、ヘアケア、デザイン、プロダクトの5つのラボのどこかに所属する。各ラボで研究したことはサロン内で共有し、デザイン、知識、技術ともにレベルの高い美容師に育てていく。
