ファッション

業界経験ゼロの会社員が作る、本気の副業ブランド

 「ダイレマ(DILEMMA)」は2017年、“狭間にある美”をコンセプトにスタートした。現在公式サイトで予約・販売する2018-19年秋冬コレクションでは、グラフィックのカットソー類が中心だった先シーズンから、デザイン性のあるアウターやシャツ、パンツなどのアイテムを拡充した。

 同ブランドを手掛ける杉山浩輝デザイナーは、普段は広告制作会社に勤務する27歳。ファッションに関する勉強をしてきたわけではない“素人”だ。そんな彼が本気で作る「ダイレマ」とは、一体どういうブランドなのか?杉山デザイナーと同じく、普段は印刷会社に勤める27歳の高前翔太ブランドマネジャーの2人に聞いた。

WWD:ブランド開始のきっかけは?

杉山浩輝デザイナー(以下、杉山):知り合いのDATSというバンドが「フジロックフェスティバル'17(FUJI ROCK FESTIVAL'17以下、フジロック)」に出ることになり、その衣装を作ってくれないかと頼まれたのがきっかけです。そこからインスタグラムなどを通じて話が広がり、もう少し数を作ってブランド化していこうと考えました。

高前翔太ブランドマネジャー(以下、高前):学生時代にも杉山とは「服を作りたいね」と話していたんですが、実現しませんでした。DATSの依頼がなければ、「ダイレマ」はスタートしていなかったかもしれません。

WWD:ブランドは2人でやっている?

杉山:僕と高前の他にもPR、経理などがいます。PRの子が海外アーティストと強い繋がりを持っているので、ライブやPVに「ダイレマ」の服を着て出演してもらったりしています。

高前:誰も服飾系の学校を出ていないので、周りにはファッション業界の知り合いがいないんです。だからこそあらゆる手段でブランドを広めている。怖いもの知らずとも言えますね(笑)。

WWD:ブランド名「ダイレマ」の由来は?

杉山:「何かと何かの間にあるものを表したい」という考えが始まりですね。自分が本業で会社員をやりつつ、副業としてブランドをやっているのも背景にあります。そこから“DILEMMA”というブランド名にしようと考えた時、イギリス人の友人からイギリスなまりなら“ダイレマ”だと聞き、響きが良かったので採用しました。「ジレンマ」だと何だか中二病みたいだし(笑)。

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