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2019年春夏ルックビジュアル珍プレー好プレー 足元水浸しの謎からやりすぎて服に目がいかない写真まで

 平成最後の年となる2019年がいよいよスタートしました。セールで冬物アイテムの買い足しを狙っている人も多いとは思いますが、各ブランドから19年春夏シーズンのアイテムも続々と発売されています。

 買い物をする前に、各ブランドのルックビジュアルをチェックして行く人も多いはず。そこで昨年に続いて、趣向を凝らしたルックビジュアルを作った3ブランドをピックアップし、制作の背景や苦労したエピソードを紹介します。

ELEPHANT TRIBAL FABRICS

 「エレファント トライバル ファブリックス」は、2012年のブランド設立以来初となるロケを敢行。君塚涼太デザイナーも気合満々でいつもより多めに予算をかけて臨みました。舞台は高尾山。19年春夏のテーマ“表裏一体”を表現するために、野外に屋内風のセットを組んで独特な世界観を演出しました。色味の強い服が映えるように、小道具は全て白で統一。300冊の本やサボテンを一つ一つ真っ白にペイントしただけではなく、ジョウロから出ている液体も牛乳にこだわるという徹底ぶり。ドン・キホーテで6リットルもの牛乳を買い込んだ理由を君塚デザイナーに聞くと、やや食いつき気味に「自然のことをちゃんと考えているからです。当たり前じゃないですか」と回答。お、おう。もはや水ではダメだったのかと聞くのは愚問です。撮影は12時間にも及んだそうで、終了後にスタッフ全員で食べた回転寿司は「どんな高級寿司店よりもおいしかった」とのこと。苦労のかいあって、いい雰囲気のルックビジュアルが完成しました。

1/F

 2019年春夏シーズンにファクトタム社が立ち上げる「イチエフ」。有働幸司「ファクトタム」デザイナーの下で7年間の経験を積んだ寺尾和久が手掛けます。夜のクラブでイベントを主催したり、DJをしたりと、自身のナイトライフから着想したコレクションが特徴です。初めて挑んだルックビジュアルは、元同僚のPR担当者から「お前の好きにやってみろ」と激励を受けて制作がスタートしました。その言葉を真に受けた寺尾デザイナーは、ブランドらしさといえばやっぱりナイトカルチャー!ということで、自ら主催するクラブイベントでドミュメンタリー風にルック撮影を敢行。なかなかおもしろそうじゃないですか。しかし完成してみると、少々自由にしすぎたようで、服が全然見えない。それでいて某ブランドの象徴的な“C”のモチーフは鮮明に映ってしまっており、「イチエフ」の魅力はちょっと伝わりにくかった。最初は激励を送っていたPR担当者も「怒りました。何も見えんだろうと。これじゃ何のアピールにもならんだろうと。でも次に生かすので、大丈夫です」と少し反省気味。寺尾デザイナーも「今回はナイトカルチャーとフレッシュさを意識したイメージを作りましたが、次回は正統派のルックで新しい表現にチャレンジします」と超前向き。まだまだスタートしたばかりなので、次に期待しましょう。

NEONSIGN

 「ネオンサイン」は、フォトグラファーの水谷太郎とスタイリストの高橋ラムダと共にユニークなルックを毎シーズン発表し続けています。2019年春夏シーズンはウィメンズのルックがすごい。透明感とストリートライクなキャッチーさが巧みに融合し、いい雰囲気の世界観を作り上げています。そして注目は足元。大量の水を張っているだけではなく、よく見みるとシューズをしっかり履いているではないですか。裸足ではダメだったのか。というか、そもそもなぜ水なのか。林飛鳥デザイナーは「西海岸のビーチスタイルから着想したコレクションだったので、実際にアメリカ製の大きいビニールプールを買って撮影しました。でも大きすぎて、全然水がたまらなかったんですよ」と振り返ります。結局水がたまるまで予想以上の時間を要したため撮影は3時間押してしまい、スタッフ全員でご飯を食べながら待っていたのだとか。そしてシューズはスタイリングへのこだわりから、わざわざ濡れてもいいヒールを5足購入するなど全8足を準備したそうです。ほとんど見えていないのに、そんなにバリエーションがあったとは驚きです。ぜひ、足元にも注目してください。

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