ファッション

古豪コスギ 初の外部ディレクター招請で浮上図る

 カジュアルウエアブランド「ゴールデンベア(GOLDEN BEAR)」などを手掛けるコスギは、セレクトショップ業態のアクロス ザ ヴィンテージ(ACROSS THE VINTAGE以下、ATV)で、2018年春夏シーズンから初の外部ディレクターとして藤内裕司を招請する。ATVは12年にスタート。自由が丘に旗艦店、ルミネ新宿と熊本の鶴屋百貨店にインショップを構える。卸も行っており、全国に30アカウントを持つ。

 藤内ディレクターは、「ワイズフォーリビング(Y'S FOR LIVING)」や「MHL.(エムエイチエル)」で企画などを担当し、15年に自身のブランド「ウィズロム(WISLOM)」を立ち上げた人物だ。 “上品で長く着られるモノ”というコンセプトやATVのアイデンティティーである大人と子ども、男性と女性を区別しない9サイズ展開の服作りなどブランドの骨子は変えずに、「オリジナルの製作、仕入れ、ビジュアル、ECを含めたウェブ構築など、これまでそれぞれ担当ごとだったものを集約し、全てを僕が監修する」と語った。

 「店舗運営もその場しのぎ的で、さらに店舗間のコンセンサスも取れていなかった」と藤内ディレクター。「店舗への動員増が最大の課題」とし、「これまで実現できていなかったポップアップも月1ペースで行いたい」と述べた。まずは2月に、銀座で“一冊の本を売る”森岡書店とイベントを行う予定だ。

 「他にもVMDやSNS戦略など、やることは多い」としながらも、新ディレクターは前向きだ。初の外部ディレクター起用で、ATVは19年3月期の売上高3億円達成を目指す。

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