ビジュアル・ブックマーク・ツール「ピンタレスト」を手掛けるピンタレストは、2015年度の海外戦略の中核に日本ユーザーの拡大を掲げる。ジャパン社の新オフィスを中目黒に開設し、“ジャンプスタートチーム”と称した、本国のエンジニアとデザイナーチームが常駐。日本の文化やデジタル環境などを調査して、特性にあったサービスの開発を行っていく。本社専門チームを海外支社に送りこむのは日本が初の試みだ。
「ピンタレスト」はピンボード風の写真共有ウェブサイト。ユーザーはイベント、興味のあること、趣味などテーマ別の画像コレクションを作成し管理することができる。現在、世界で7000万人以上のアクティブユーザーを抱えているが、過去1年間で月間アクティブユーザー数が3倍に増加。成長が著しく、海外ではエルメスやバーバリー、マイケル・コース、ホールフーズ・マーケットなど大手企業が活用している。ユーザーの約2/3がビジネスアカウントで、すでに日本でも、ユニクロやハンドメイド&クラフトの販売・購入サイト、いいち(IICHI)やクリーマ(CREEMA)などが採用しているが、さらなる法人・個人のユーザー拡大を目指す。
新オフィスお披露目では、定国直樹ピンタレスト・ジャパン社長と山縣良和「リトゥンアフターワーズ」デザイナーがトークショーを開催。山縣デザイナーは、「僕が在籍していたセント・マーチン美術大学では、リサーチが最も重要な作業と教わった。ジョン・ガリアーノやフセイン・チャラヤンも在学中は図書館にこもっていたという逸話が残っているほどだ。『ピンタレスト』は、コレクションのイメージボードをオンライン上で作ることができる。ファッションとの相性も良い」と語った。さらにファッションデザイナーをトークショーに招いた理由について、定国ピンタレスト・ジャパン社長は「日本で人気の高いカテゴリーのベスト1位が、ウィメンズファッション分野。2位がアート&デザイン、3位がインテリア、4位がハンドメイド&DIY、5位が旅行だ。『ピンタレスト』は、ファッションとの親和性が高く、言語化するのが難しいイメージを共有することに長けている。ユーザー特性として、日本人は、新たなツールを使うときに、何ができるか分からないと手を出さない傾向にある。アメリカ人は、とりあえず使ってみてトライ&エラーで理解していく人が多い。初めて使う人にも良さを知ってもらえるように工夫していきたい」という。さらにマット・クリスタル米国本社インターナショナルビジネス部長は、「現在、米国外のユーザーが約40%で、2014年度は前年比2.35倍の2800万人に増えた。今後さらに海外のユーザーも増やしていきたい」と方針を語った。
