
王子ネピアが展開する「鼻セレブ」のスキンケアライン“ネピア 鼻セレブ スキンリズム”は5日、シートマスク“すこやか肌うさぎ 美容液マスク”(全2種、1枚入り、385円/3枚入り、1097円)を発売する。先行して公式オンラインショップで販売し、3月31日からはローソンに加え、ハンズや「アットコスメ(@cosme)」、ショップインなどのバラエティーショップで取り扱う。これまでは自社オンラインのみで展開してきたが、本製品を皮切りに小売りチャネルへの本格参入を図る。
“すこやか肌うさぎ 美容液マスク”は、同ブランドのキー成分である国産の王子カンゾウエキスを軸に、トリプルヒアルロン酸、ナイアシンアミド、ユズセラミド、セイヨウザクラ果実エキスを共通成分として配合した。使用後のベタつきを抑えながら、角層内部と表面の双方に潤いを与え、しっとり感を持続させる。
シートには天然パルプをベースに異なる長さの繊維を組み合わせた独自素材を採用し、摩擦の低減を図った。鼻まわりのフィット感にこだわり、小鼻や鼻下まで覆いやすい形状を採用。“肌へのやさしさ”を訴求し、普通肌から敏感肌の人までをコアターゲットに設定する。
なお、第2弾としてシートマスクを選定した理由は、洗顔ソープと洗顔用ペーパータオル(スキンケア参入前に展開)というラインアップに、保湿のステップを加えるため。「鼻セレブ」というブランドイメージとの親和性も加味した。
スキンケア参入から1年の現在地
「鼻セレブ」は、母体である王子ホールディングスでの国産カンゾウの栽培成功、ティッシュ領域で長年培った使用感設計の技術、高いブランド認知の3つのアセットを生かすべく、昨年3月にスキンケア領域に参入した。第1弾の洗顔ソープは累計販売数が1万個を突破し、リピート率は約25%に達する。販路が公式ECのみで新規客の獲得に課題があったことから、小売りチャネルへの展開を決めた。
同ブランドのECサイトはコロナ禍のマスク販売として立ち上がった経緯から既存顧客の40〜50代が依然としてボリュームゾーンを占める。今後はコアターゲットを30代に定め、顧客層の拡大を図る。
小売り参入の第一歩として全国約1万4694店(2025年2月時点)を抱えるローソンを選択した背景には、長年のティッシュ販売で築いた関係値がある。ローソンは雑貨カテゴリーで「無印良品」を扱うなど、オリジナリティーのある製品の導入に前向きだった。コンビニコスメは韓国ブランドの存在感が高まる中、ナチュラルローソンも展開する同社の売り場は、国産原料を強みとする同ブランドとの親和性が高いと判断した。
王子ネピアの齋藤理佐子常務取締役兼マーケティング本部本部長は「コンビニコスメが消費者の選択肢として定着し、同時に販路として存在感を増す中で、ブランドの認知資産を活用しながらリアルな接点を拡大できる意義は大きい」と話す。
また、「鼻セレブ」のティッシュの購入者は約45%が男性で、ブランド自体がジェンダーニュートラルなポジションを築いてきた点も強みだ。スキンケア領域においても、性別を限定しないブランド展開を志向する。
今後もドラッグストアやバラエティーショップの販路を拡大する予定だ。シートマスクを小売り進出の戦略商品と位置付け、将来的には基礎化粧品ラインの拡充やカンゾウが生薬として利用されてきた背景を踏まえたインナーケア領域への展開も視野に入れる。足元では花粉や寒暖差で肌が揺らぎやすい春先を商機と捉え、まずは保湿カテゴリーでのポジション確立を図る。