
経済産業省は、循環経済(サーキュラーエコノミー)を楽しく学べる体験型イベント「サーキュラーエコノミーのがっこう」in東京を、1月9日から12日まで、東京・青山のITOCHU SDGs STUDIOで開催している。大阪・関西万博のレガシーを活用した取り組みで、子どもたちが漫画やゲームを通じて、資源循環の考え方を体感的に理解できる内容だ。
初日の1月9日には、会場でオープニングセレモニーを実施。経済産業省の三牧純一郎GXグループ資源循環経済課長、国本小学校の齋藤悠真教頭と児童たちに加え、万博公式キャラクターのミャクミャクや「科学漫画サバイバル」のジオが登壇し、イベントの開幕を彩った。
三牧課長は冒頭、「これまでの経済は、作って、買って、使って、捨てるという一直線の“リニアエコノミー”が主流だった」とした上で、「世界的に環境制約や資源制約が顕在化する中、限られた資源を循環させながら使う“回る経済”への転換が不可欠になっている」と語った。消費者の役割についても言及し、「分別や適切な回収といった行動が、企業のリサイクル素材活用につながる。企業だけが頑張っても成り立たず、消費者と一緒に取り組むことで初めて成立するのがサーキュラーエコノミーだ」と強調した。一方で、経産省の調査では「サーキュラーエコノミーを何となく理解している」消費者は約3割にとどまり、「具体的に何をすればよいか」をイメージできていない人が約8割に上るという課題も示した。
こうした背景から、経産省では広報・教育にも注力している。昨年は認知向上と行動理解を目的としたロゴマークと特設ウェブサイトを公開したほか、大阪・関西万博では「科学漫画サバイバル」とコラボレーションした体験型展示「サーキュラーエコノミー研究所」を実施した。100の企業・団体が参画し、7日間で約5万8000人が来場。来場者アンケートでは、99%が「日常生活で実践したい」と回答するなど、行動意欲の高さがうかがえる結果となった。
こうした成果を一過性に終わらせず、万博のレガシーとして全国展開しているのが「サーキュラーエコノミーのがっこう」だ。これまで富山や京都で開催されたほか、小学校での出張授業も実施されている。
子どもたちは「新しいことを知ること自体を楽しめる存在だ」
国本小学校では、5年生で知識と体験を積み、6年生で「自分たちに何ができるか」を考える2年間の学習計画を実践。地域や企業を巻き込んだプロジェクトへと発展させており、齋藤教頭は「学びが家庭や地域にも波及し、大人の意識も変えていく」と、教育現場ならではの手応えを語る。また、子どもたちが体験授業をどう受け止めているか、との質問には「ゲームの技を覚えていくように知識が積み重なり、新しいことを知ること自体を楽しでいると思う」とした上で、「自分たちが得た知識が、世の中を良くすることにつながると実感できる点が大きい」と語った。
■循環経済を楽しく学べる「サーキュラーエコノミーのがっこう」in東京
会期:2026年1月9日(金)〜1月12日(月・祝)
主催:経済産業省
会場:ITOCHU SDGs STUDIO KIDS PARK
参加費:無料(事前申込制、展示体験は予約不要)
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