ファッション

高島屋がブライダルジュエリー市場に一石 「固定概念を崩せば商機はある」バイヤーが語る新企画に込めた思い

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高島屋は、ジュエリー売り場の新しい取り組みとして「ジュエリー フォー トゥー(ふたりで選ぶ、ふたりのカタチ)」をスタートした。高島屋では、昨年から阪急阪神百貨店と合同で「ディア マイ ハピネス わたしの七夕アクセサリー」をはじめ、ジュエリー売り場を盛り上げる施策を打ち出してきた。「ジュエリー フォー トゥー」は、高島屋が独自で今年1年間、全国の高島屋各店舗で展開予定だ。

日本のジュエリー市場で重要とされているのがブライダルジュエリーだ。以前は、欧米に比べると日常的にジュエリーを着用する人が少なく、日本人がジュエリーを購入する機会が結婚だった。だが、女性の社会進出が進み結婚に対する価値観が変化し、婚姻率は年々下がっている。また、事実婚など結婚の形も多様化している。とはいえ、まだ結婚=指輪というのが一般的だ。それに一石を投じようと始めたのがこの取り組みだ。保守的になりがちなブライダルジュエリーをもっと自由な視点で捉え、さまざまな提案を通して発信する。高島屋MD本部 婦人雑貨の木谷文香担当バイヤーに、その意図と思いを聞いた。

売り場からブライダルに自由な選択肢を提案

WWD:「ジュエリー フォー トゥー」を企画した理由や目的は?
木谷文香 高島屋MD本部婦人雑貨バイヤー(以下、木谷):コロナ前と比べると大幅にブライダル需要が減っている。事実婚や晩婚などライフスタイルの変化により、消費者の価値観が多様化。人によっては、従来の婚約・結婚指輪の代わりに、時計、旅行などを選ぶケースもある。

そのような状況下で、人生の記念日にジュエリーを選んでほしいという思いから、提案商品の幅を広げ、より自由な選択肢を提案してみようと考えた。さまざまな関係性のあるパートナー同士に向けてアピールしたい。パートナーとつながる絆という価値観は、結婚だけでなく、もっと普遍性があるものだと思う。ブライダルは取引先にとっても重要なカテゴリー。だから、このような施策を通して、諦めずにブライダルを盛り上げていきたい。

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