三越伊勢丹ホールディングス(HD)と東急百貨店は9日、業務提携を今月末で解消すると発表した。2007年に伊勢丹(当時)と東急百貨店との間で結ばれ、営業マニュアルの共有や人材の交流を進めてきたが、当初予定していた情報システムや顧客カードの統合には発展しなかった。その後、三越との経営統合など、両グループを取り巻く環境が大きく変化したことから役割は終わったと判断した。一方で、百貨店だけでなくスーパー事業や不動産事業など広範囲での協力関係を築くことで合意した。具体的な取り組みは協議会を設けて詰めていく。
10年に旧伊勢丹から出向した東急百貨店の二橋千裕・社長は続投となるが、これまで兼任してきた三越伊勢丹HD専務執行役員の職は3月31日付で退任する。