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そごう・西武の売却決定 米ファンド&ヨドバシ連合へ

 セブン&アイ・ホールディングスは11日、子会社のそごう・西武を米投資ファンドのフォートレス・インベストメント・グループに売却すると正式発表した。売却額は2000億円を超えるもよう。フォートレスは家電量販店大手のヨドバシホールディングス(HD)と連携し、そごう、西武内にヨドバシカメラを入れるなどテコ入れする。セブン&アイは2006年にそごう・西武を傘下に収めて、コンビニ、スーパー、百貨店、専門店を包括する総合小売業戦略を推進してきた。だが、百貨店の収益性を高めることができず、今後は主力のコンビニに経営資源を集中させる。

 11日開催の取締役会で決議した。世界最大級の不動産投資運用会社であるフォートレスの不動産事業における知見と、企業再生の実績が決め手になった。また従業員の雇用の維持についても折り合いがついた。譲渡価格は、企業価値2500億円にそごう・西武およびその子会社の純利子負債や運転資本にかかわる調整などを加味して確定させる。株式譲渡の実行日は2023年2月1日の予定。

 フォートレスはヨドバシHDと提携しながら、そごう・西武の再建に乗り出す。百貨店事業の店舗運営については既定路線を守りつつ、一部にヨドバシカメラを入れることが予想される。池袋、横浜、千葉など一等地の不動産を有効活用し、収益性を高めていくことになる。

 そごう・西武が75.2%を保有する雑貨店のロフトの株式は、セブン&アイに移管される。

 セブン&アイは06年にミレニアムリテイリング(現そごう・西武)を約2000億円で完全子会社化した。当時、そごうと西武百貨店は全国に28店舗を持ち、売上高は9664億円だったが、直近の22年2月期には10店舗・4469億円まで縮小した。競合他社に比べて落ち込み幅が激しい。セブン&アイは今年2月ごろからそごう・西武の売却を目指して入札を実施し、優先交渉権を得たフォートレスと交渉を進めてきた。

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