ファッション

シチズン時計が貧困家庭の高校生の支援者、難病に立ち向かう娘の父、少年院で絵画を教える画家を表彰

 シチズン時計は「2021年度 シチズン・オブ・ザ・イヤー」の受賞者を決定し、1月27日に表彰式を行った。同賞は、社会に感動を与えた良き市民を毎年選び表彰するもので、1990年にスタートし、32回目を迎えた。受賞者には賞金100万円と時計を贈呈する。2021年度の受賞者は平井大輝さん(26歳)、谷岡哲次さん(44歳)、飯田和幸さん(80歳)の3人。

 平井さんは、大阪市でNPO法人クラック(CLACK)の理事長を務める。貧困家庭の高校生を対象に、無料のプログラミング講習(3カ月、週2回)とキャリア教育(お金や生活に関する講義やIT企業訪問など全5回)を実施している。使用するパソコンも無償提供し、交通費も支給する。修了時には、ウェブサイトやアプリが自作できるようになるという。また、さらなるスキルアップを望む生徒には、企業インターンやプログラミング講師のアルバイトなど実践の場も提供する。設立以来、100人超の高校生が受講した。今後は、東京をはじめ他の地域にも拠点を開設し、各地の支援団体と連携して全国の高校生を支援していきたいという。

 谷岡さんは、国が指定する難病「レット症候群」を抱える娘のために、病気の研究や治療薬開発の支援を行っている。「レット症候群」は生後6カ月~1歳半ごろの、主に女児に発症する進行性の神経疾患で、治療法が確立されていない。運動機能が後退し、てんかんや側彎症(そくわんしょう)などさまざまな障害を併発する。1万~1万5000人に1人の確率で発症し、日本には3000~5000人の患者がいると言われる。谷岡さんは2011年にNPO法人レット症候群支援機構を立ち上げ、代表理事として1.患者や家族同士の交流 2.患者と研究者間の橋渡し 3.治療法や治療薬の確立に向けた研究費の助成を行っている。研究支援にまで踏み込む例は珍しく、レット症候群支援機構はこれまでに1400万円の助成金を公募した研究に給付している。また21年には、患者や家族が病気に関する情報を共有できるアプリ「レッコミ」を無料公開した。集めた情報をデータベース化し、研究者に提供することで治療薬開発に役立てるという。

 帯広市在住の画家である飯田さんは、30年以上にわたり月に2回ほどのペースで帯広少年院で絵画を教えた。飯田さんは、「絵がうまくならなくてもいい。歌でも文章でもいい。夢中になれることがあれば、人生を諦めないようになる。諦めなければ、いつか道が開ける」と話す。

 「シチズン・オブ・ザ・イヤー」は、日本人および日本に在住する外国人の中から、社会に感動を与えた、あるいは社会の発展や幸せ、魅力づくりに貢献した市民(個人もしくは団体)を1年単位で選び、表彰するもの。社名にCITIZEN(市民)を掲げるシチズン時計が1990年に創設した。

 2021年中に発行された日刊紙(朝日新聞、毎日新聞、読売新聞、日本経済新聞、産経新聞の東京および大阪本社版、北海道新聞、河北新報、東京新聞、中日新聞、西日本新聞)の記事の中から、「シチズン・オブ・ザ・イヤー」事務局が候補として19人(グループ)をノミネートし、今年1月5日に選考会が開かれた。

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