ビューティ

齋藤薫のビューティ業界へのオピニオン 美容医療にできなくて化粧品にはできること……それがこの3社の“想像を絶する進化”で見えてきた。

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 「WWDJAPAN」には美容ジャーナリストの齋藤薫さんによる連載「ビューティ業界へオピニオン」がある。長年ビューティ業界に携わり化粧品メーカーからも絶大な信頼を得る美容ジャーナリストの齋藤さんがビューティ業界をさらに盛り立てるべく、さまざまな視点からの思いや提案が込められた内容は必見だ。(この記事はWWDJAPAN2021年7月26日号からの抜粋です)

 コスメの進化は今、2種類に分けられる。乱暴な言い方だけれど、想像のつく進化と、想像のつかない進化の2種類に。もちろん、前者の“順当な進化”がなければコスメの発展はない。でも後者の進化は美容の領域を明らかに広げ、人間の未来図をも変えてくれるはずで、進化のたびに興奮させられる。年をとらない可能性を垣間見せ、人生100年時代もひょっとしたら最後まで美しくいられるのではないかというイメージが生まれるから。後者の“想像を絶する進化”を成し遂げられるのは、別格の研究開発力を持つほんの数社に限られるが、あくまでそれは化粧品にできて美容医療にできないこと、つまり“自然な若返り”で生涯若さを全うさせる進化に他ならないのである。

 例えば、遂にベースメイクの領域まで進んだ人工皮膚作り、花王のファインファイバーはズバリ想像を超える進化に他ならないが、ほぼ毎シーズン想像を超えてくるのが、この数年、他の追随を全く許さない資生堂とポーラ。まず資生堂は先ごろ、非接触で肌内部の美のめぐりを即座に可視化できる「ビューティー・アライブ・サーキュレーションチェック」なる店頭機器を開発したが、これは一言で言えば「生命感のレベルを測定する未来機器」。“生命感”の3大要素、①透明感溢れる輝き②ハリ・弾力③キメの細かさ・滑らかさのバランスを撮影してグラフ化、顔のどの部分の“めぐり”が悪いのかなども表示される。言ってみれば、肌表面だけではない、内側からの発光や生き生き感といった、見えているが形のない美しさ、具体的な数値などでの評価が不可能だった見た目の美しさを初めて評価するもの。これは美容液“アルティミューン パワライジング コンセントレート”の進化に伴い開発されたもので、正直少し曖昧だった“アルティミューン”の目的を具体的に伝える指標ともなり、一石二鳥。資生堂は一方で、ゴースト毛細血管やゴーストリンパ管を蘇生させる研究の成果を次々に発表、エイジングケアのスケールを一気に広げた。最近は加齢臭が表皮に直接ダメージをもたらす事実と、それをマスキングによって阻止する香料も発見、まさに想像を超える進化を発表している。

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