WWDジャパン(以下、WWD):今回「ザ・プール青山」のディレクションを行うことになったきっかけは?
MASAH:実は僕自身、藤原ヒロシさんのフォロワーではなかったんです。「ザ・プール青山」がオープンするタイミングで知り合って、お宅や食事に誘っていただくようになりました。ある日ヒロシさんに「大阪にふぐを食べに行かないか」って言われて、二人きりで新幹線で話し込んだんです。その時に、「これからどんな仕事がしたいの?」と聞かれて。僕は結婚して子どもが生まれたタイミングだったということもあり、「奥さんと一緒に何かできたらいいなと考えています」と返しました。そしたらヒロシさんが「『ザ・プール青山』でやる?ジュンでプレゼンしてみてよ」って。それが始まりです。
WWD:「ザ・プール青山」では初の試みとなる子ども服を販売する理由は?
MASAH:ファッション業界で生きている人にとって、結婚や出産って必ずしもポジティブだけに捉えられるものじゃないですよね。結婚することで、仕事以外にもしなければならないことが増えたり、まして子どもが生まれると生活スタイルががらりと変わったり。おしゃれなんてしていられない、っていう気持ちも分かるんです。でもそれではいかんなと思って。結婚しても、子どもが生まれても、おしゃれは楽しめるし、むしろ子どもを交えることで新たな選択肢が生まれることもある。自分たちに対して言い聞かせている節もあるんですが(笑)、それを伝えられる場所にしたいです。
WWD:新ブランド「FMAM」を落合宏理「ファセッタズム」デザイナーと協業した理由は?
MASAH:期間限定店を出すにあたり、インパクトを持って挑みたかったというのが一つ。ブランドを立ち上げるにあたり、協業するデザイナーを探すために奥さんと一緒にいろいろなコレクションを観て、落合さんをお誘いすることにしました。落合さんはヒロシさんやジョニオさん(高橋盾「アンダーカバー(UNDER COVER)」デザイナー)をとても尊敬している方ということもあって、「ぜひ参加したい」と言っていただけました。また、当時落合さんの奥さんもちょうど妊娠されていたんですよ。不思議な縁を感じましたね。実際商品を作る過程では、僕がディレクターで落合さんがデザイナーというよりは、アイデアを一緒に形にしていきました。
WWD:「イン ザ ハウス」で大切にするものは?
MASAH:「ファミリー感」。血がつながった人というだけでなく、縁のある人、という意味です。ヒロシさんと僕は、持っているバックボーンが違うし、カルチャーも立場も世代も違う。だけど、そういうものを超えて人と人とがつながって、一人じゃできないことが実現できたりする。そもそもこの企画も、自分に子どもが生まれなければ考え付くこともなかった企画だし。ヒロシさんには、「MASAHくんの持っている人間関係やバックボーンでしかできないことをどんどんやってよ」と背中を押してもらいました。今回ヒロシさんから改めて学ばせてもらった、人とのつながりの大切さやぬくもりをここから発信できたらと思っています。
WWD:期間限定店終了後も「FMAM」の企画は続けるか?
MASAH:まだ具体的なことはお話できませんが、ぜひ続けたいと思っています。なじみのお店でポップアップ的に出店して、その中で僕と奥さんと落合さんが「親トークショー」をやる、なんていうのもおもしろそうじゃないですか?