ファッション
特集 推し活のパワー 第1回 / 全13回

膨張する推し活市場との向き合い方 推しのファンダムをブランドの伝道師にすることを目指して

有料会員限定記事

膨張する推し活市場との向き合い方 推しのファンダムをブランドの伝道師にすることを目指して

映画やドラマから音楽、スポーツに至るまでの多様なカテゴリーと、次々現れる新たな“推し”、そして界隈の外から見ると時に普通じゃないように思えるファンダムの応援などにより、推し活市場は巨大かつ魅力的なもののように見える。しかし、実際そうなのだろうか?さまざまな統計や分析から考える推し活市場の“旨味”を考えながら、まずは現実的な参画の第一歩を考えてみたい。(この記事は「WWDJAPAN」2026年5月18日号からの抜粋です)

さまざまな統計があるものの、推し活市場の規模は現在約4兆円。すでに15~69歳の3人に1人、約2000万人の老若男女がなんらかの推し活に取り組んでいるが、人口減少時代にもかかわらずその数は遠くない将来2600万人にまで膨れ上がるのではないか?との予測もある。また推し活は、日本のみならず世界に拡大。ファッションの世界では、ミラノやパリ・ファッション・ウイークに来場するセレブのためにファンダムが大挙して会場を訪れ一角を占拠したり、その前後に現地で交通広告を掲出したり、ブランドの公式アカウントやメディアによる来場シーンのSNS投稿はケタ違いのインプレッションと共に拡散したりは当たり前となった。

推し活率と推し活人口の推移

出典:推し活総研

性・年代別推し活実施率

出典:推し活に関する基礎調査(NRI 実施)

特にSNS投稿においては、推しの更なる活躍に貢献しようとするファンダムの応援(リアクション)は、洗練の度合いを増している。彼らは事前にどんなハッシュタグで検索すれば、推しに関する投稿を見ることができるかを共有。投稿が少しでも世の中に広まるよう、そして最終的には投稿を広告換算するメディア・インフルエンス・バリューが上昇するよう願い、全ての投稿に対して保存したり、コメントしたり、逆にスパムとみなされないように1つの絵文字だけのリアクションは避けたりなど、マーケティング会社や広告代理店も顔負けのルールを定め、仲間に実行を促している。直近は、投稿に対するコメントの中でブランドのアイデンティティーについても言及するよう指導するファンも存在するという。ブランド側にその特徴が伝わっていると認識してもらい、アンバサダー契約を延長してもらうための戦略だ。

ファッション&ビューティ業界が
参画できる推し活市場は、案外小さい?

データ同様、推し活にはさまざまな定義やカテゴリー(例えば、そこにアスリートや、アニメなど二次元のIPも含むのか?など。今回の特集では、あくまで三次元のリアルな人間を取り巻くマーケットを特集する)が、エンタメ以外の業界関係者は野村総合研究所(NRI)による「『推し活』消費の構成と市場規模」を知っておくと良いだろう。

この続きを読むには…
残り6799⽂字, 画像8枚
この記事は、有料会員限定記事です。
紙版を定期購読中の方も閲覧することができます。
定期購読についてはこちらからご確認ください。

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

JAPAN HEAT WAVE!熱波の欧州で躍動する日本のクリエイション 2027年春夏メンズコレ速報

今季の欧州を覆ったのは、史上最高気温を更新する記録的な熱波。しかしそれに負けないほどの熱を帯びていたのが、日本人デザイナーのクリエイションでした。公式スケジュールにはミラノで「シンヤコヅカ(SHINYAKOZUKA)」、パリで「ソウシオオツキ(SOSHIOTSUKI)」が新たに加わり、今回も計15を超えるジャパンブランドが名を連ねました。

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。