1. カジュアルとドレスはミックスが時代の気分 UA横浜店改装

カジュアルとドレスはミックスが時代の気分 UA横浜店改装

インタビュー

2017/11/16 (THU) 12:30
鴨志田康人・執行役員UA本部クリエイティブディレクター(左)と、松本真哉BY本部クリエイティブディレクター

 ユナイテッドアローズ(UNITED ARROWS以下、UA)は11月3日、UA横浜店をリニューアルオープンした。これまでドレス軸のUAと、カジュアル軸のビューティ&ユース UA(BEAUTY & YOUTH UA以下、BY)の2軸で展開してきたが、あらためてミックスMDで編集し、新たな店舗として生まれ変わった。BYの認知度が上がってきた今、なぜあえてミックスで提案するのか――。UAを担当する鴨志田康人・執行役員UA本部クリエイティブ・ディレクターと、BYを担当する松本真哉BY本部クリエイティブ・ディレクターにその真意を聞いた。

WWDジャパン(以下、WWD):今なぜこのタイミングでUAとBYのミックスMD提案を行うのか?

鴨志田康人クリエイティブ・ディレクター(以下、鴨志田):2006年、時代のニーズに対応する戦略として、ドレス軸のUAとカジュアル軸のBYに分割した。それから10年以上が経ち、今の時代背景、マーケットニーズを掘り下げていくと、一つにした方がよいのではということになった。ライフスタイルに合わせれば、ドレスだけ、カジュアルだけというのではなくなってきている。UAらしいスタイリングを、新たな付加価値を付けて提案する。

WWD:一つのMDにするということは、バイイングやオリジナルのモノ作りも一つになるのか?

鴨志田:これまでは一つの“器”ではあるが、中では完全に業態が二つで、運営やMDも別々だった。店舗内でテリトリーがありそれぞれに完結していた。横浜店では一つの器を一つのMDで統一し、トータルで設計する。バイイングやモノ作りについては今後、検証していく。

松本真哉BY本部クリエイティブ・ディレクター(以下、松本):例えば、これまでは米国のトラッドシューズ「オールデン(ALDEN)」はドレスの靴だよね、という認識だったが、少し前からだがカジュアルでも合うよね、という認識にお客さまも含め変わってきた。そのため、ドレス側、カジュアル側の両方がそれぞれにバイイングしてしまっていた。これまではカジュアルの視点だけでバイイングしていたモノを、今後はドレスだったらどうだろう?という視点を持ってバイイングするようにしなければならないだろう。これまで、ドレスとカジュアルでは打ち合わせなどを一緒にすることはほとんどなかったが、今後は現場単位で話し合っていきたい。店でも、ドレスでもカジュアルでも合うようにコーディネートして提案したり、もしくはどちらにも合わせないで商品そのものを独立してディスプレーしたりすることになる。

WWD:今後、UAとBYは一つに集約されるということか?

松本:そういうことではない。考えているのは、ドレス軸のUA、カジュアル軸のBYそして、総合店の3軸でやっていきたいということだ。UAとBY業態は嗜好性の強いショップに、総合店は、テイスト軸ではなくヒュージストアとして、もっと自由に、コンビニエントに選んでもらえる店にする。そうなるとさまざまな人が行き交うターミナルや利便性の高いエリアは総合店になるだろう。一方で、UAやBYはもっと嗜好性の強いエリアへの出店もありうるだろう。

鴨志田:UAのドレスと、BYのカジュアルのフィロソフィーとがミックスすることで提案力が増す。ターミナルを中心とした改革になるが、地域によりUAとBYが7:3、場合によっては3:7、また5:5などになるだろう。

WWD:横浜店はどのように変わったのか?こだわりは。

鴨志田:これまで守ってきたイメージを若返りさせようというのが“裏テーマ”だ。時代の流れ、ニーズは合わせて変更する。これまで「UAのドレス」となると、ちょっと敷居が高いイメージ。今の時代、もう少しリラックスして買い物したいよね、という気分だと思う。それはカジュアルということではなく、クオリティーは高いがリラックスして買い物ができる空間ということだ。リアリティーのあるイメージを再構築するべきだろうと――。これが一番大きな改革だった。

松本:具体的に変化が分かるのは、一つはショッパーだ。サイン自体は変えずに、“声色”、“キャラクター”を変えたかった。既存のUAのオレンジ色のショッパーは、過去一度も変更したことがなく、広めの余白に上品な“声色”で「ユナイテッドアローズ」と言っている感じだった。今回は、はっきりと端的にモノを言うような演出をした。余白をつぶし大きくロゴをはっきり打ち出した。色は、UA、BY他、さまざまなブランドを入れることから、白と決めていた。ただやっぱりUAの色気のようなものは欲しいよね、ということで真っ白ではないカラーにし、ショッパーの作りも最低限の丈夫さは保ちながら、捨てやすい仕様にした。また、ハンガーは木の重厚感があるモノから軽めの樹脂を採用し、質を落とさずサクサクと取って選べるようなモノに変更した。屋号を変えずに、屋号の伝え方を変更するという考え方だ。

WWD:接客も変わるのか?

松本:変更している。これまではUAはUA担当者が、BYはBY担当者が接客していたが、どちらでも販売できるようにしている。リニューアルオープン時は、服装にもドレスコードを設定し、男性はネイビーのスラックスに革靴、女性は黒ないしネイビーのボトムス。スニーカーは基本NGとしている。

WWD:なぜ横浜店なのか?

松本:タイミングが合ったということだが、横浜店は館の通路を挟んでショップを構えていることもあり、UAとBYがはっきりと分断されている店舗だった。時代の流れから、一人のお客さまがどちらかでコーディネートが完結するわけではなく、BYの商品を持って通路を渡ってUA側を見て回るなど不便な思いをさせていた。今回、MDをミックスしてスタイリングを軸に提案することで解消できると思っている。

LINEでフォローして最新ニュースをチェック 友だち追加
メールマガジン登録

毎週月、水、金に注目コンテンツをお知らせするメールマガジンをお届けします。
今ならデジタルデイリーの1週間試し読みもご利用いただけます。
※ @icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。

フォーカスランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間
  1. 「モンベル」が作ったインナーダウンという当たり前

    トレンドインタビュー
  2. ヴァージルが手掛ける「ルイ・ヴィトン」2019年春夏メンズの注目アクセ10選

    コラム新作コレクション・レポート
ブランド検索
シーズン検索
お問い合わせ各種

デジタルデイリーについての問い合わせは
下記よりお選びください。

false false true true true false true true