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土鍋で糖質カット 伝統工芸と最先端シリコーンゴムを融合

 三重県の伝統工芸“萬古焼(ばんこやき)”を製造するスタジオノアは、地場産業の再起をかけて、ヘルスケアメーカーのアメイズプラスと共同で、国内初となる糖質カットができる中蓋付きご飯土鍋「気づかう土鍋」を開発した。クラウドファンディングで先行予約販売したところ、わずか4日間で目標金額を達成。現在はアマゾンなどで予約を受け付け中で、12月中旬の発送を予定している。

 糖質カットができる秘密は、特製のシリコーン製の中蓋にある。米と水を入れた土鍋の中に中蓋を設置し、蓋をしてから炊き始める。すると土鍋特有の熱の対流により、糖質を含む水分が吹きこぼれて中蓋に入る。それを取り除くことで、通常の炊飯器で炊いた米に比べて糖質を約17%取り除くことができる(日本食品分析センターによる試験結果)。

 最も苦労したのが中蓋の素材選びだ。試行錯誤の末、医療・航空宇宙・ロボットなど先端的分野の製品加工をしているメーカーが提供してくれた“タフシロン”という、一般的なシリコーンゴム強度を大幅に改良した素材を使用。裂けにくく柔軟性にも優れたこの素材は200℃までの高温に耐え、土鍋で炊いたご飯のおいしさはそのままに糖質をカットすることに成功した。

 “萬古焼”は三重県四日市市の伝統工芸で、無形文化財にも登録されている。つまり「気づかう土鍋」は、“萬古焼の土鍋”という古きよき調理器具と、“最先端シリコーンゴム”という現代の技術が融合し誕生したといえる。

 “40歳以上の3人に1人が糖尿病または糖尿病予備軍”ともいわれる中、糖質オフ・ゼロの食品市場は急成長し、2019年では3612億円(前年比2.8%増)まで成長すると見込まれている。

 実際、サラダクラブが18年10月に発売した糖質オフ食品「キャベツライス」もヒット。キャベツの芯を米のサイズにカットしてパックした食品で、“キャベツの芯をお米感覚で食べる”提案が新鮮で大きな話題となった。今回の「気づかう土鍋」も、糖質をカットできていることが目で見える感覚が新鮮で、しかもおいしいということで、“おいしさにこだわりたいけど糖質も気になる人”の助けになりそうだ。