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インフルエンサーが思わず撮影したくなる空間づくりの秘策は?

 インフルエンサーという言葉は知っているけど正直よく分からないし、ちょっと怪しいとさえ思っている。そんなアナタのために、インフルエンサーに特化したマーケティングを実践するリデル(Liddell)の福田晃一・最高経営責任者(CEO)が分かりやすくインフルエンサー・マーケティングのイロハを解説する同連載。第3回は、リデルが仕掛けた“インスタ映え”するアート展「ビニール・ミュージアム(VINYL MUSEUM)」を取り上げ、インフルエンサーが写真を撮りたくなるような空間づくりを伝授します。

Q.インフルエンサーが思わず撮影したくなる空間づくりの秘策は?
A. “自分のアカウントらしい”写真が撮れる空間を用意することです。

 インフルエンサーを起用したイベントではいろいろなブースやフォトパネルなど、写真を撮影する場所が用意されますが、空間づくりで最も重要なのは彼女たちが“自分のアカウントらしく”表現できる場を設けることです。昨年の12月13〜25日に表参道のバツアートギャラリーで開催した弊社企画のアート展「ビニール・ミュージアム」を例に説明しましょう。このイベントはフォトジェニックを追求した立体作品やウォールアートなど8ブースを設け“ インスタ映え”するアートな空間に仕上げました。入場者は1日500人限定で、閲覧時間は1回1組45分。そこで撮影・投稿した写真が拡散して人を呼び、連日満員御礼で幕を閉じました。中には写真を200枚も撮影したインフルエンサーもいて、「45分じゃ全然足りない」という声をいただきました。年配の来場者も「年がいもなく楽しみました」と話してくれたほどです。

 オープン前日に行ったインフルエンサーとメディア向けのレセプションでは、ユーチューバーが完成度の高いミュージックビデオのような撮影を行い、閲覧回数は現在までに5万回以上に達しています。さまざまな企業、ブランドのPRや販促担当者にも興味を持っていただけましたし、「エスペランサ(ESPERANZA)」は会場で2018年春夏のカタログ撮影をしてくれ、インスタグラムに「只今2018 SSのカタログ撮影中!!」というコメント付きで写真を投稿してくれました。他にも「ビニール・ミュージアム」を撮影場所として使用したいという問い合わせは多数いただきました。

 会場内には投稿写真の雰囲気が異なるインフルエンサーに向けて、さまざまなブースや撮影ポイントを用意しました。ピンクやイエローなどのパステルカラーを基調に花やキャンディーを飾ったポップな空間から、真っ暗な空間にネオンサインを飾ったクールなブースまで、どんなインフルエンサーにも対応できるようにしました。インフルエンサーは、自分が得意ではないムードの空間では撮影のモチベーションが上がりません。雑誌で例えるならカジュアル誌の編集者を招待したにもかかわらず、モードなイベントを開いてしまったようなもの。カジュアル誌の編集者は何をして良いか分かりませんよね。

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