ファッション

“スタンスミス” “スーパースターブーム”の火付け役、卸業イモトの次なる挑戦

 イモトが従来の卸事業とは異なる取り組みを始めた原点は、約15年前にさかのぼる。当時スポーツ用品店を中心に扱われていたスポーツシューズをファッションアイテムとして、セレクトショップへの卸を始めた。フットウェア&アパレル事業部の田中仁人・課長は「メーカーと小売店が直接取り引きをするという傾向が進む中で、卸企業が生き残るためには新規販路の開拓が必要だった。われわれの強みはシューズだったので、ファッション流通に目を向けた提案をし、結果、年間売上高が10億円を超える規模に成長した。15年たって手法は発展したが、概念は変わっていない」と語る。当時、社員はファッションについての知識がほとんどなかったため、頻繁にセレクトショップに足を運んでリサーチし、ファッション雑誌もくまなくチェックした。地道な努力が実り、2004〜5年にはフットサルブランド「トッパー」のシューズがアメリカンラグシーで1万足の販売数を記録するなど成果を上げた。「苦戦していたシューズも、売り先や売り方を変えると注目度や商品としての価値が上がり、好セールスを記録する。そのころの取り組みが現在にも生きている」。

 新規販路の開拓に成功したことによって、卸売業の強みである商品調達力に加え、あらゆる取引先とコミュニケーションをとることで情報収集力を磨いた。今後はその二つを武器に、売り方や販路の提案によって商品に付加価値をつけ、プロダクトのデザインや機能だけに頼らない流通戦略を強化していく。同事業部の石合純・課長は「エンドユーザーの買い場がシフトしたことなどによって、今期はアパレルショップの売上比率が全体の半分を超えた。比較的早いタイミングで先輩たちが動いてくれたおかげで、われわれはそのシェアをさらに広げていくことができる」と語る。

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