
大丸松坂屋百貨店は、JR大阪駅直結の大丸梅田店で進める全館の大規模改装について、新たなストアコンセプト「アトリエ・フューチャー」を発表した。2026年3月からの地下食品フロアの改装に続き、27年春に4・5・9階を先行してオープンする。その後も段階的に改装を進め、30年春ごろのグランドオープンを計画する。
改装の新コンセプトには「新たな『オモロい』の“偏”集特区」という副題を付けた。一人ひとりの「好き」や「こだわり」、強く“偏った”思いや熱量に着目し、従来の百貨店の枠にとらわれずに、さまざまな“偏り”を交わらせて新たな価値を生み出す店を目指す。客やブランド、クリエイター、従業員など店に関わる全ての人を“偏”集者と位置付け、まだ名前のない文化や新しい価値を共創・発信する。
先行オープンする3フロアのうち、4階は「ビューティ&ファッショングッズ(BEAUTY & FASHION GOODS)」をテーマにする。JR大阪駅と直結し、館内で最も入店客数が多い4階をメインエントランスフロアと位置付け、2階にあるコスメ売り場を移して面積を約1.5倍に広げる。国内外のラグジュアリーコスメブランドの旗艦店を集め、キャビンをはじめとする美容やコンディションを整えるサービス機能も拡充する。若年層の支持が高いコスメやファッション雑貨、カフェも強化し、“偏愛コスメ”や“推しコスメ”が見つかるフロアにする。
5階は「グローバルファッション(GLOBAL FASHION)」がテーマで、メンズ・レディスの垣根を越えたファッションフロアに改装する。国内外で支持を集める高感度でジェンダーレスなブランドを集め、ハイエンドのセレクトショップを核に、国内外の優良ブランドやクリエイターブランド、ストリートファッションまでそろえる。独自の世界観や強いこだわりを持つブランドを導入し、関西発のカフェも新たに出店する。
9階は「クロスカルチャー(CROSS CULTURE)」をテーマに、K-POPやVTuber、2.5次元コンテンツなど国内外のファン・カルチャーを集めた次世代エンターテインメントフロアにする。熱狂的な支持を集めるコンテンツや次世代IPコンテンツを集積し、全国初や西日本初の店を導入するほか、有力コンテンツホルダーとの協業による新たな店も展開する。大丸ミュージアムは拡大して改装し、関西屈指の規模のイベントホールにする。展示と物販、イベントを融合した体験型コンテンツを充実させる。
各フロアの出店ブランドやサービスの内容、空間デザインの詳細は、27年1〜2月ごろに順次発表する。
大丸梅田店は1983年に開業し、2011年に売り場面積を1.6倍に増床した。ただ、梅田地区は阪急うめだ本店や阪神梅田本店に加え、ルクア大阪やグランフロント大阪、イノゲート大阪など複合施設が増え続け、集客競争が激しい。24年10月には、入居するサウスゲートビルディングの大規模改装に伴い、売り場面積を4割縮小すると発表。地下2階〜地上15階の6万4000平方メートルのうち地上10〜15階からは退き、そのフロアにはルクア大阪を運営するJR西日本SC開発が新しい商業フロアをつくる。当時は25年秋から段階的に工事に着手し、29年にグランドオープン予定としていた。