ファッション

若手の登竜門ウールマーク・プライズのリテールパートナーとして伊勢丹が参加

 ザ・ウールマーク・カンパニーのファッションコンテスト、インターナショナル・ウールマークプライズ(IWP)に、3回目になる今回から三越伊勢丹がリテールパトナーとして参加し、ファイナリストの商品をバイイングし、店頭で販売する。イヴ・サンローランやカール・ラガーフェルドを発掘した同コンテストは若手デザイナーの登竜門として知られ、グランプリには賞金10万豪ドル(約950万円)が贈られる。英国のハーヴェイ・ニコルズや米のサックス・フィフス・アベニュー、仏のコレットなど欧米の有力百貨店やセレクトショップで販売する権利も得られることが大きな後押しになっていた。三越伊勢丹の中川一(はじめ)=婦人・子供統括部付部長は、「将来有望なデザイナーをエクスクルーシブにバイイングできるのは、僕らにとっても非常にメリットがある。詳細はまだ未定だが、新宿伊勢丹の"ステージ"を使うなど、世界観を丁寧に表現したい」という。

 今年7月17日には東京でアジア予選大会が開催。日本からはメンズ部門に「シセ(SISE)」、ウィメンズ部門に「モトナリオノ(MOTONARI ONO)」「アンベル(AMBELL)」の3組が選出されている。今回で2回目の出場者になる「モノナリオノ」の小野原誠デザイナーは「このコンテストのために、グラデーションで千鳥格子のデザインが変わるウールのファブリックに、ウールのリバーレースをニードルパンチで貼り付けたファブリックを開発した。日本の代表として、日本のファブリックのレベルの高さを世界に発信したい」と語った。「アンベル」の門野文蔵・デザイナーと「シセ」の松井征心デザイナーも、それぞれ「日本の生地、縫製、クオリティを発信したい」、「日本素材のクオリティを発信し、産地活性化の起爆剤になりたい」と、日本素材を世界に発信しようと意気込む。

 アジア予選では日本を始め、中国、香港、韓国から選出されたデザイナーが6スタイリングのスケッチとその中から実際に制作した1スタイルを発表し、審査される。ファイナリストに選出されると5万豪ドル(約475万円)が贈られる。地区大会はアジア、オーストラリア、ヨーロッパ、インド・中東、米国で行われる。 本大会はメンズが1月にロンドンのメンズコレクションの時期に、ウイメンズが3月に北京で開催される。

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