ビューティ

「YSL」のグローバル メイクアップ アーティストにサム・ヴィッサーが就任 24歳の新星

イヴ・サンローラン(YVES SAINT LAURENT以下、YSL)」はこのほど、グローバル メイクアップ アーティストにサム・ヴィッサー(Sam Visser)を起用した。同氏は12歳のころに「YSL」と出合い、ビューティの世界に憧れを抱いたという。今後はグローバル メイクアップ アーティストとしてブランドの伝統を尊重しながら、ポップカルチャーや未来主義、映画のノスタルジアなどのコンテンポラリーな要素を取り入れることで、メイクアップの美学を進化させることを目指す。ムッシュ イヴ・サンローラン(Monsieur Yves Saint Laurent)の象徴的な1970〜80年代のルックを再考し、ジェンダーの壁を超えた、新しい美のビジョンを提案する。

ステファン・ベジー(Stephan Bezy)=「YSL」インターナショナル ジェネラル マネージャーは、「サムの鋭いビジョン、Z世代とのつながり、そして既成概念にとらわれない大胆なアプローチは、『YSL』の価値観を完璧に体現しており、ブランドの未来を輝かせる力となるだろう」と述べる。サム・ヴィッサーは、「『YSL』には自由、反骨心、ルールにとらわれることのない確固たる強さとパワーを感じる。だからこそ、グローバル メイクアップ アーティストとして『YSL』に仲間入りすることは最高の名誉だ。私に美への扉を開けてくれた『YSL』に、今度は私が恩返しする番だ」と語った。

サム・ヴィッサーとは

サム・ヴィッサーは2000年生まれ、ロサンゼルス出身。幼少期からメイクアップに魅せられ、学生時代には数々の有名な撮影現場でアシスタントを務め経験を積んだ。過去の世代のグラマラスな輝きと大胆な実験性に富んだクリエイションを融合させ、唯一無二の美的感覚を磨き上げてきた。

これまでにオランダ人写真家デュオのイネス&ヴィノード(Inez&Vinoodh)やオランダ人写真家・アートディレクターのカーライン・ジェイコブス(Carlijn Jacobs)、イギリス人写真家のハーリー・ウィアー(Harley Weir)、フランス人写真家のユーゴ・コント(Hugo Comte)ら著名なクリエイターと協業。英カルチャー誌「ザ・フェイス(THE FACE)」、英ファッション・カルチャー誌「i-D」、「ヴォーグ(VOGUE)」など数々のハイファッション誌で才能を発揮してきた。

サム・ヴィッサーが「YSL」とのつながりを語る

――“YSLウーマン”を3つの単語で表現すると?

サム・ヴィッサー=グローバル メイクアップ アーティスト(以下、ヴィッサー):強さ、自信、個性。

――ムッシュ イヴ・サンローランの人生やパーソナリティー、デザイン哲学に関して共鳴する部分は?

ヴィッサー:自分の好きなことを追求したいという強い願望が早い時期からあった、というのが共通点だ。美しいものを広めるようにと、神さまから呼びかけられたように思った。彼は、アーティストとして自らの芸術を溢れるインスピレーションとアイデアで新たな次元に昇華させた。一方で私は、物心がついたときにはこの道を歩み始めていた。これまでに赴いた場所、出会った人、そして得た経験が全て次のクリエイションの糧になる。この世界には、説明はできないけれど、そこにいると自分の中から何かが引き出されるような場所がある。ムッシュ イヴ・サンローランにとってはマラケシュがそういう場所だったのだろう。私にとっては、都会から遠く離れた、澄んだ青い海とヤシの木がある熱帯の地だ。

――ムッシュ イヴ・サンローランのファッションの伝統について、自身のメイクアップのインスピレーションやビジョンに影響を与えたものは?

ヴィッサー:80年代に作られたカードケースを財布として使っている。表はゴールドとブラック、中央にコバルトブルーの帯、小さなゴールドの「YSL」ロゴ。シックで大胆なデザインが、いつ見ても素敵だなと思う。コバルトブルーは私にとっていろいろな意味を持つ色。このカードケースを持っていると、いつも彼と自分との結びつきを感じる。

――「YSL」で今気に入っている製品は?

ヴィッサー:“ラディアント タッチ”は肌がみずみずしく明るくなり、それでいて“メイクした感”が出ないのがいい。また、“ラブシャイン”のシグネチャーカラー“#44 ヌード ラヴァリエール”は自然な艶を与え、単独で使ってもリップスティックの上に重ねても美しい唇に仕上がる。

――自身のメイクアップの哲学は?

ヴィッサー:一人一人の本質をメイクアップに注ぎ込むこと。私のスタイルであるフューチャリスティック・グラマーを加えながら、個性を際立たせる。私にとってメイクアップとは深い自己表現の手段であり、誰もが内側に秘めている自信を引き出す強力なツールだ。私が考えるメイクアップの目的は、その人本来の美しさを際立たせること。メイクアップは、個性を強調し、最高の自分を実感させるものであるべき。クラシックな製品に現代的な新しい解釈を加え、時代を超越したムッシュ イヴ・サンローランの洗練されたスタイルをたたえるメイクアップ美学を提案していきたい。

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