ファッション
連載 エディターズレター:FROM OUR INDUSTRY 第104回

「ファッション IP」というビジネスチャンスのランキング

有料会員限定記事

「ファッション IP」というビジネスチャンスのランキング

なかなか味わい深いランキング、皆様、ご覧いただけましたでしょうか?

これは、中国でファッションブランドのマネジメントを担う企業サンチが定める「ファッション IP」を算出したランキングです。この会社曰く「ファッション IP」とは、文字通りファッション業界の知的財産(Intellectual Property)で、生み出される商品のデザインはもちろん、ブランドやデザイナーのアイデンティティ、市場への影響力、業界の内外への波及力などによって形成されるものと定義しています。そして同社は、中国の検索エンジンである百度(バイドゥ)における検索数や、微博(ウェイボー)と小紅書(シャオホンシュー)、抖音(ドウイン、中国版のティックトック)という3大SNSにおける投稿やそれに対するエンゲージメント、そしてアリババによるECでの売上高などから、このランキングを算出しているそうです。

ランキングについて、少し掘り下げてみましょう。まず大前提として、日本を含む諸外国に比べて、中国では今もストリートファッションが強いことがわかります。「まだストリートなの?」って思うでしょうか?しかし上述の通り、「ファッション IP」が検索エンジンやSNSをベースに算出されるのであれば、ハイプを生み出すのが得意なストリートブランドが強いのは、ある程度頷けるところ。日本でも同様の手法で「ファッション IP」を算出したら、1位が「フィアー オブ ゴッド(FEAR OF GOD)」かどうかはわかりませんが、少なくとも「シュプリーム(SUPREME)」などは上位にランクインすることでしょう。「エムエム6 メゾン マルジェラ(MM6 MAISON MARGIELA)」とのコラボレーションも、大きなバズを生みましたからね。そして「フィアー オブ ゴッド」については、これを機にディフュージョンラインの“エッセンシャルズ”を覚えておきましょう。みなさん、「ESSENTIALS」と書かれたスエット、みたことありませんか?

この続きを読むには…
残り1105⽂字, 画像1枚
この記事は、有料会員限定記事です。
紙版を定期購読中の方も閲覧することができます。
定期購読についてはこちらからご確認ください。
最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

猛暑を乗り切る37の答え 2025年春夏メンズトレンドの全貌

「WWDJAPAN」7月29日号は、2025年春夏シーズンのメンズトレンドを特集します。6月のメンズ・ファッション・ウイークの「ピッティ・イマージネ・ウオモ」からパリメンズまで、13日間の取材で見いだした37のトレンドを、87ブランドの豊富なスタイルサンプルと共に紹介します。

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。

メルマガ会員の登録が完了しました。