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連載 SNSトレンドに、業界は「どうする」? 第26回

Vol.26 Snow ManのラウールやBTSとメンズ・コレクション【SNSトレンドに、業界は「どうする」?】

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 「WWDJAPAN」のソーシャルエディターは毎日、TwitterやFacebook、Instagram、そしてTikTokをパトロールして、バズった投稿や炎上、注目のトレンドをキャッチしている。この連載では、ソーシャルエディターが気になるSNSトレンドを投げかけ、業界をパトロールする記者とディスカッション。業界を動かす“かもしれない”SNSトレンドの影響力や、投稿がバズったり炎上してしまったりに至った背景を探る。今、SNSでは何が起こっているのか?そして、どう向き合うべきなのか?日々のコミュニケーションのヒントにしたい。今回は、インフルエンサーが百花繚乱だった2023-24年秋冬メンズ・コレクションのお話。

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ソーシャルエディター浅野:23-24年秋冬メンズ・コレクションについては、「WWDJAPAN」でも日々リポートやランウエイの速報などを掲載しています。ファッションウイークの期間中は、私たちソーシャルチームもいち早く情報発信するため、いつも以上にSNSパトロールを強化しています。特に私たちが目を光らせているのは、セレブリティやインフルエンサーの来場情報です。世界中で絶大な人気を誇るBTSやBLACKPINKなどのK-POPスター達のショーへの来場は毎回、SNSでバズを巻き起こします。来場はブランドが公式に発表する場合もあれば、それぞれのSNSなどでパリ・ミラノ入りを示唆する投稿から予想するなど、さまざまです。今回は日本のアイドルグループSnow Manのラウールが「ヨウジヤマモト(YOHJI YAMAMOTO)」のショーにランウエイモデルとして登場したことも大きな話題になりました。
ラウールは昨年6月にも「ヨウジヤマモト」の23年春夏コレクションにモデルとして登場しました。今回はパリコレ直前に個人のインスタグラムアカウントが開設されたことから、「パリコレ出演か!?」とファンの間で話題に。「WWDJAPAN」で最初に投稿した「ジバンシィ(GIVENCHY)」のショーへの来場の投稿は、6.6万いいねが付きました。彼自身の人気はもちろんですが、ジャニーズタレントでは異例の個人アカウントの開設もファンの期待値を高めました。情報を共有、拡散するためのハッシュタグ「#RaulàParis」なども、短時間で爆発的にバズった理由だと思います。

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記者村上:あとはラウールが「バツグンにオシャレ」でしたね(笑)。単純に、クロップド丈のスエットとニットのフェイクレイヤードからヘソ出し!は、他のインフルエンサーではなかなか真似できない。そんなオリジナリティを感じさせるスタイリングの影響も大きいのではないでしょうか?個人的には、いつかティモシー・シャラメ(Timothee Chalamet)と頂上決戦を繰り広げていただきたい、そんな風に思います(笑)。

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当面個人活動に注力するBTSの活躍もあって、“インフルエンサー狂想曲”はコロナ前を完全に超えました。
一方、インフルエンサーの来場やスタイルだけが消化されることに対しては、長らくファッションショーを楽しんできた身として“やるせない”思いもあります。もちろん、プロモーションにおいて重要な役割を果たしているのは事実だし、メディアの力が不十分だからこその依存でもあるので、メディアに携わる身として申し訳ない気持ちもあります。個人的には片寄涼太さんのように、自らもブランドやデザイナーを学ぼうという意識が強く、その熱量をファンとシェアしようと前向きなインフルエンサーに活躍して欲しいです。

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浅野:確かに、今回のコレクション直前のBTSをはじめとしたK-POPアイドルのアンバサダー就任ラッシュには驚きました。もはや、“人気者の取り合い”といった様相です。ファッションだけでなくビューティ業界も同じくで、特に男性アイドルの起用が目立ちますね。それくらいファンダム(熱心なファンのコミュニティーのこと)の組織的なパワーは絶大です。一方で、モデルのローラの存在が際立っています。「イヴ・サンローラン(YVES SAINT LAURENT)」のジャパンアンバサダーとサステナビリティアンバサダーを兼任していますが、彼女自身がサステナビリティやSDGsについて見識が深く積極的に発信しているので、“ブランドと消費者をつなぐアンバサダー”としてとても共感できます。
ラウールの件は日本におけるジャニーズのパワーに改めて驚かされましたが、ファンの投稿を観察していると、「初めてショー(オンライン配信)をちゃんと観て感動した」「ほかのショーも観てみたい」などの意見もありました。一時的な広告塔に終わらず、インフルエンサーをハブに消費者をファッション&ビューティの世界に巻き込んでいくアクションも積極的に行なってほしいですね。

村上:未だアンバサダーを起用していないブランドに話を聞くと、「特定の人物を押し出すことで、“ブランドの色”が決まってしまうのではないか?」と懸念しているようです。確かに容姿やスタイルで選ぶと“ブランドの色”に影響してしまいそうなので、ローラのように哲学や信念、価値観などからのアンバサダー起用が続くと嬉しいですね。
哲学や信念、価値観でタッグを組めるようになると、アンバサダー本人が発信できるようになると思うんです。従前、特に日本からファッションショーに来場するセレブは、本当に多くを語ってくれませんでした。察するに着ているコレクションピースについて、自分らしく語ることが難しかったんだと思うんです。でも、それじゃわざわざパリやミラノに行く意味がありませんよね?だから目の前のコレクションについてじゃなくても良いから、共感できるところからブランドについて、ファッションやビューティに関して声をあげてほしい。そんな風に思います。
一方、「サンローラン(SAINT LAURENT)」や「ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」のように、特定のアンバサダーと蜜月にならなくても、情報は発信できるし業績が伸ばせるケースにも注目しています。

次回のテーマは、2023-24年秋冬メンズ・コレクションで各ブランドが披露した多くのコラボ商品について語り合います。

村上 要 「WWDJAPAN」編集長 / 浅野 ひかる ソーシャルエディター村上 要 「WWDJAPAN」編集長 / 浅野 ひかる ソーシャルエディター

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