PROFILE:知念美加子1987年6月沖縄県・那覇市生まれ。スタイリスト大田由香梨に2年間師事した後独立。女性ファッション誌「ViVi」などを中心に活動し、3月24日には「STYLIST CHINEN MIKAKO FASHION BOOK」(セブン&アイ出版)を出版した。
スタイリスト知念美加子が「STYLIST CHINEN MIKAKO FASHION BOOK」(セブン&アイ出版)を3月24日に出版した。リアルクローズの見せ方に定評があり、女性ファッション誌「ViVi」を筆頭に、ファッションブランドの広告やカタログなどへも活動の幅を広げている28歳の彼女に、自身初のスタイルブックに込めた想いや、スタイリストとしてのやりがいを聞いた。
WWD:スタイリストになったきっかけは?
知念美加子(以下、知念):小さい時から夢見ていました。それからずっと頭の片隅にありました。そして、22歳になったころ、「人生一度きりだな」「何かを始める最後のチャンスかも」「やってみなきゃわからない」「やってみよう!」と思い、沖縄からスタイリストアシスタントになるために上京しました。
WWD:最初はどなたのアシスタントを?
知念:上京して2週間後に面接し、師匠の大田由香梨さんの下で、2年間みっちりアシスタント生活を送りました。期間は……あまり記憶にないです(笑)。本当に大変でしたね。休日はないし、自分の予定では動けないので、明日仕事があるかないかも分からない状態で。最初から休みはないものだと思っていて、たまに取れたら思い切り発散していました。
WWD:大田さんの下で学んだことは?
知念:セルフプロデュースをすることです。そのために、アシスタントの頃から、ブログなどでも私服などを掲載していました。雑誌などに登場する際にも、もちろんモデルという意識ではなく、「表に出る時は、絶対自分のスタイリングで、伝えたいことを伝えたい。自分を露出していくこと、体現していくことが、「自分を発信していく」ということと、その大切さを大田師匠から教えてもらいました。ブログをはじめたきっかけもまさにそのためですね。発信力を学ばせていただいたと、今になって思いますね。
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「STYLIST CHINEN MIKAKO FASHION BOOK」(セブン&アイ出版)
WWD:今回、スタイルブックを出版することを決めた理由は?
知念:SNSなどで自分から情報発信できるツールがある中で、「形に残したい」という気持ちがありました。結構、今って流動的じゃないですか。過去をすぐにたどれたり、トレンドも早く変わり、いろいろ流れてる中で、「自分の中でもファッション感覚が変わるんだろうな」「今のものを形にして残したいな」と思って、自分発信で事務所に相談して、作ることになりました。
WWD:一番のこだわったページは?
知念:文章に力を入れました。今はネット上でコーディネートを見られる時代ですが、そこで得られない情報を入れたいなと。私の大きな根っこの部分とか、ファッションに対する考え方とかをちゃんと伝えられるように。写真を撮って、セレクトして、構成してというのは今までの仕事の中でも経験があったのですが、デスクでパソコンに向かって自分の考えを打つということは初めてのことでした。そこは本ならではですね。
WWD:知念さんの仕事の内容は?
知念:打ち合わせがあり、情報を得て、企画やテーマに沿ったアイテムを集め、コーディネートを組む。何を求められているか汲み取る一番最初の打ち合わせが大事です。聞いて、インプットして自分のフィルターを通して提案をします。コーディネートを考えている時が一番楽しいです。あるものをどう可愛く見せるか。反響もうれしいです。
知念美加子によるスタイリング
WWD:こだわりは?
知念:コーディネートの幅を持たせることです。クールを求められてもガーリーも用意する。打ち合わせのプラスアルファを出す。というのも、言っていたことと、実際見ると違うこともあるので。現場の空気感を大切に、わりと柔軟にいくようにしています。
WWD:スタイリストになりたい人に向けて。
知念:昔、私がなりたいと思ってたころよりも、スタイリストという職業を知ってる人が増えていますよね。でも限りある職業です。いつ仕事がなくなるか保障はないし、将来も分からない世界。気軽にがんばれ!とは言えないですが、沖縄の島国で育った私にもなれたんだから、誰にでもチャンスはあるよ!っていうことを両極端だけど伝えたいですね。
WWD:今後挑戦してみたいことは?
知念:常に「次の仕事は何だろう」と楽しみですね。いろいろなことを経験することで、幅が広がってくると思います。あれもしたいこれもしたいと興味が多くて。ファッションとは直接関係のないゲストハウスのコーディネートをしてみてもいいかな、とか、セレクトショップを開いてみるのもいいかなって。やりたいことがいっぱいありすぎるんです。でも、ファッションはどこででも絡んでくるもの。ファッションを職業にすればするほど、「おしゃれって難しい」と聞くことも増えたのですが、難しく考えず、楽しんでほしいですね。わたし自身も、いつまでも仕事もファッションも楽しんでいたいんです。