マルティネズCEO:「ディオール」は、ファッション、メイクアップでは高い認知度を誇るが、スキンケアは、創業当時からの長い歴史を誇り、現在では、グローバル売り上げの30%弱を占め、アジアではさらに高い数値にもかかわらず、十分に知られていない。加えて、重要市場である日本で、あらためて「ディオール スキンケア」がどういった位置づけであるかを示したかった。
WWD:シンポジウムはどういった内容だったのでしょうか?
マルティネズCEO:会場には、日本のみならず、世界各国から300人を超えるジャーナリストが集まってくれた。来場者を前に、各国からの皮膚科医や和漢薬物研究者、美術館館長らに登壇してもらった。その中では、40年の歴史を誇る「ディオール研究所」や、日本人とアジア人の肌の特徴を研究し、アジアの環境や気候が肌に及ぼす影響の解明を進める「アジア・イノベーション・センター」の役割、スキンケアに配合する有用成分の84%を占める植物由来成分を生み出す「ディオール ガーデン」、さらには、最高のテクスチャーが生み出す、使う喜びも追求している点、サステイナビリティーにまでこだわる姿勢まで、余すところなく紹介した。最後には、「カプチュール トータル」のミューズである、モデルのエヴァ・ハーツィゴヴァさんも来場し、多面的な視点から「ディオール スキンケア」の魅力を発信できただろう。
WWD:現在のビジネスの状況と今後の戦略について教えてください。
マルティネズCEO:シンポジウムで発表したことは、「ディオール スキンケア」を含めた、「ディオール」のビジネスにも結び付いている。コスメティックの売り上げは、グローバ ル、日本市場ともに前年比2ケタ台後半で推移する。スキンケア、メイクアップ、フレグランスの3つのカテゴリーがバランスよく伸長している。今後のさらなる成長ドライブには、日本市場の役割は大きい。グローバルの成功は、品質に対する感度が高い日本で成功することが必須だ。特にスキンケアでは日本は競争が激しく、専門性が求められ、かつ賢く戦っていかな ければならない。フランスのラグジュアリー ブランドとして、日本のニーズを深く理解し、信頼に値する中身を提供しなければならない。そのためには、「アジア・イノベーション・センター」を強固にし、「ディオール」が持つ専門性との融合を図っていく。さらに、スキンケアの将来像として、「1.最先端テクノロジーに基づく製品 2.自然由来成分を配合 3.瞬時の効果実感、喜びを得られる処方 4.環境に対する配慮―がさらに重要になってくる。今後も、明日の美を作るべく、注力していく。