
ヘアメイクアップアーティストの小田切ヒロが代表を務めるNousは8月24日、ニュウマン高輪内「プラスベースゼロ(+Base 0)」で29日まで開催中の「THE TAG MARKET -おすすめには、愛がある。展-」のコンテンツとして、小中学生向けワークショップ「ヒロ先生の肌と美の学び舎」を開催した。
小学4年生〜中学3年生とその保護者を対象にした本ワークショップでは、メイクの基礎からクレンジング、洗顔方法までをレクチャー。メイクを通じて、自分の「好き」や「楽しい」という気持ちを自由に表現することを伝えた。
チークやリップのつけ方から、
クレンジングと洗顔までをレクチャー
最初に「何が似合うかではなく、『自分がどうなりたいか』をイメージしながら、『つけてみたい』と思う色を選んで」と、参加者に2色のチークと6色のリップから好きな色を選ぶことからスタート。
チークでは指を使った基本的な塗り方や、濃くつきすぎた際の修正方法、鼻筋にも色をのせる“ノーズブリッジ”のテクニックなどを紹介。リップではスティックの角を使って輪郭を整えてから全体を塗る方法を実践した。「大切なのは、メイクをしたときに笑顔になれるか。イヤだと思ったら、落としてやり直せばいい」と参加者に語りかけた。メイク後にはクレンジングと洗顔も実践。「小鳥を触るような感覚で触れて」と、肌を強くこすらずにメイクを落とし、泡で優しく洗う方法を伝えた。
「自分自身が幼少期に知りたかった」
今回のワークショップを開催した理由
SNSで美容情報に触れる機会が増え、メイクを始める年齢も低下する一方、容姿への悩みや自己肯定感への影響も指摘されている。今回、小田切が子どもを対象とした教育プログラムを行うのは初めて。ワークショップ終了後、開催の背景や子どもと美容の関係について聞いた。
WWD:今回、小中学生を対象にワークショップを開催した理由とは?
小田切ヒロ(以下、小田切):まず、私自身が幼少期に知りたかったことを伝えたいという思いがありました。私自身、若いころにこういったメイクアップレッスンを受けたり、正しいメイクの知識を得たりする機会がなかったことで、結構ハチャメチャなメイクをしていた時期があったんです。若いうちから正しい知識と経験を持っておくことで、大人になったときに迷わず美容を楽しむことができると思い、今回開催しました。
ただこの企画の目的は、メイクを始めてもらうことそのものではありません。メイクアップをすることは、自分自身と向き合うこと。今回のワークショップを通じて、自分と向き合うタイミングや、自分の個性を見つけるきっかけになればと思っています。
WWD:なぜ今、このタイミングだったのでしょうか?
小田切:今は若い子たちもメイクをする時代になっていて、SNSのメッセージでもそういった相談や声をいただくことがすごく多いんです。美容について迷っている大人が多い中で、子どもたちはもっと迷うはず。だからこそ、きちんとした導きが必要だと感じています。今の需要や、世の中が求めていることを考えたときに、このイベントで実施することには意義があると思いました。
元々教育には関心がありましたが、最近は街中でもメイクをしている子どもたちをたくさん見かけるようになりました。その中には少しトゥーマッチだったり、誰かにやらされているように見えたり、むしろメイクに縛られているように感じる子もいます。だからこそ、正しい知識を伝える機会をつくることが必要だと思いました。またワークショップ自体を、「親子で一緒に学べる機会にする」ということにも意味があると思っています。
WWD:子どもの美容意識に対して、大人ができることは何だと思いますか?
小田切:大人の価値観で「きれい」を決めつけないことだと思います。子どもは親の背中を見て育ちますし、親の言葉で育ちます。大人は「こういうものがきれい」「こうあるべき」と、自分の価値観を子どもに当てはめてしまうことがあると思うんです。でも、自分の凝り固まった価値観を子どもに押しつけないことが大切。そのためには、お母さんやお父さん自身も柔軟性を持って、子どもと一緒に成長していくこと。そういう姿勢が今は求められていると思います。
WWD:今回が初の教育プログラムとのことですが、今後も続けていきたいですか?
小田切:求められれば、もちろんやりたいと思っています。需要がなければやらないですけど、今は世の中がこういうことを求めているように感じます。今後も機会があれば、ぜひやらせていただきたいですね。