
シートマスク市場の拡大を背景に、1枚に求められる役割が広がっている。従来は保湿を目的としたスペシャルケアが中心だったが、近年はビタミンCやアゼライン酸、PDRNなど話題の成分を配合したアイテムが相次いで登場。7枚入りなど手に取りやすい容量の商品も増え、同シリーズの美容液を試すきっかけとしての役割も果たしている。
ユーザーは、どのような基準でシートマスクを選んでいるのか。今回は「アットコスメ(@COSME)」に寄せられたシートマスクの口コミから、原田彩子「アットコスメ」リサーチプランナーがヒットの傾向を解説する(集計期間:2026年5月1~31日)。
「メイク前」の需要が拡大
ーーシートマスクの口コミで象徴的に使われているワードは?
原田彩子「アットコスメ」リサーチプランナー(以下、原田):「メイク前」の出現率が年々増加しており、朝の使用シーンが定着していると感じる。化粧崩れが気になる季節を迎え、メイク前のスキンケアへのこだわりはさらに高まりそうだ。
アットコスメ2026年5月「シートマスク」口コミ件数TOP5
1位「ユンス(YUNTH)」
“生VCシートマスク”
「4月に発売された純度100%の生ビタミンCを配合したマスク。手に取りやすい価格のため、『ユンス』の美容液ユーザーだけでなく、ブランドに興味を持っていた人のエントリー商品としても機能しているようだ。べたつかない使用感や、肌の透明感を実感できるところが高く評価されている。夏に向けてビタミンC配合のシートマスクを探して購入したという声も多く、今後さらに注目が高まりそうだ」(原田)。
2位「ユンス(YUNTH)」
“生AZシートマスク”
「1位と同じく、4月発売の“ピュアマスク”シリーズの商品で、毛穴などにアプローチする生アゼライン酸を配合している。さっぱりとした使用感が特徴で、肌荒れが気になるときの鎮静ケアとして使用するという口コミが目立つ。毛穴悩みへの効果を期待して購入する人も多い」(同)。
3位「ダーマレーザー(DERMA LASER)」
“スーパーブラックVC100 マスク”
「独自の毛穴ケア成分“ブラック生ビタミンC”を含む5種のビタミンCとナイアシンアミドを配合し、毛穴悩みにアプローチするマスク。厚みのあるシートに『高級感や特別感がある』という声が多く寄せられている。厚手でありながら密着力が高いところも評価されており、3分でケアが完了するため、忙しい日や朝のメイク前にも使いやすいと支持されている」(同)。
4位「アヌア(ANUA)」
“PDRN100ヒアルロン酸セラムマスクパック”
「薄手のゲルマスクで、肌への密着度の高さが人気の理由。しっかり潤うのにべたつかず、夏にも使いやすいという声が多い。肌のハリ感アップなどが期待できる話題の成分PDRNへの関心の高さも特徴的で、“PDRNヒアルロン酸カプセル100セラム”(30mL、3450円※編集部調べ)と併用するユーザーもみられる」(同)。
5位「ザ・ダーマ(THE DERMA)」
“モイスト”
「オールインワンとして使え、3分でスキンケアが完了することから、タイパを重視する層に支持されている。『高保湿で毎日安心して使える』とリピーターも多い」(同)。
日焼け対策と「サプリ水」にも注目
5月に、シートマスク以外で好調だったカテゴリーは?
原田:日焼け止めカテゴリーが好調だ。「アットコスメ」の下半期トレンド予測では、「まるごと日差し対策」というワードを発表した。肌だけでなく、頭皮や髪、目、唇など全身の紫外線対策への意識が高まっている。技術進化への期待も追い風となり、上半期ベストコスメを受賞した「アネッサ(ANESSA)」“パーフェクトUV スキンケアジェル NB”[SPF50+・PA++++・UV耐水性★★](40g、1496円/90g、2508円※編集部調べ)、「コスメデコルテ(DECORTE)」“UV コンフォート エアリートランスペアレント”[SPF45・PA+++・UV耐水性★★](30mL、4950円)、「キュレル(CUREL)」“潤浸保湿 スキンリペアUVセラム”[SPF50・PA+++](60g、2200円※編集部調べ)への注目はさらに高まるとみている。
ーー今後注目のキーワードなど、“トレンドの芽”は?
原田:「アットコスメ」の下半期トレンド予測で挙げた「サプリ水」に注目している。シートマスク人気の背景には「肌の内側まで潤したい」というニーズがあり、その延長線上で水への関心も高まっている。例えば、美容感度の高い層から支持を集めるエスオーシーの“温泉水99”(500mL、189円※編集部調べ)は、アットコスメトーキョー(@COSME TOKYO)での3〜4月の売り上げが前年同期比28%増と大きく伸長した。最近はビタミンCやタンパク質などを配合した機能性のある水も相次いで登場しており、市場の拡大とともに話題性も高まっていきそうだ。