「ウェンズデー(Wednesday)」は、「アダムス・ファミリー(The Addams Family)」を原作とするスピンオフシリーズ。2022年にNetflixで配信されるや大ヒットを記録し、約3年を経て、待望のシーズン2が今年8月に配信される。
シーズン1では、ティム・バートン(Tim Burton)の世界観の中、名門校「ネヴァーモア・アカデミー」を舞台に、特異な能力を持つ主人公ウェンズデー・アダムス(Wednesday Addams)が学園内で起こる怪事件の真相に迫っていく。ウェンズデーの恋愛対象として描かれ、物語後半では“ハイド”という怪物であり黒幕の1人だったことが明らかになるのが、タイラー・ギャルピン(Tyler Galpin)だ。タイラーを演じるのは、米アーカンソー州出身の俳優ハンター・ドゥーハン(Hunter Doohan)。シーズン1の話題性と確かな演技力で注目を集めた31歳のドゥーハンは、今年「サンローラン(SAINT LAURENT)」の26年春夏メンズ・コレクションに出席したことでも話題を集めた。
米「WWD」はそんなドゥーハンにインタビューを実施。注目のシーズン2の見どころや、ファッションとの関わり、自身のキャリアについて語ってくれた。
WWD:「ウェンズデー」シーズン2の配信がいよいよ近づいていますね。まずはファンへの一言を
ハンター・ドゥーハン(以下、ドゥーハン):まずは、シーズン2の制作に3年もかかってしまってごめんなさい!
WWD:ドラマのヒット後、ファッション業界でも注目を集めていますね
ドゥーハン:そうですね。配信後、何度かファッションショーに招待される機会がありました。アーカンソー育ちの僕からすると、15歳のときバックルのジーンズを履いていた自分が、「サンローラン」のショーに出席するなんて、信じられません。いまだに新鮮な体験です。
WWD:「サンローラン」のショーで着用したスーツについて教えてください
ドゥーハン:最初に試着したセパレートのスーツがすごくしっくりきて、気に入っていました。レザーパンツも試してみたけど、すぐに『あ、違うな』と思って。チームの誰かも「君、レザー系のキャラじゃないかも」って言ったんです。そのとき「プラダを着た悪魔」の「『シャネル』のブーツ履いているの?」ってセリフが頭に浮かびました。
WWD:ショーに出席して印象的だったことは?
ドゥーハン:もちろん最新コレクションを見れたことが一番のハイライトですが、ロンドンから来ていた友人と再会できたのもうれしかったです。あと、アフターパーティーで(歌手で俳優の)クリスティン・ミリオティ(Cristin Milioti)に会えたのも最高でした。彼女のこと大好きなんです。
WWD:シーズン2の見どころを少しだけ教えてもらえますか?
ドゥーハン:“ネタバレ王子” トム・ホランド(Tom Holland)のようにはなりたくないので、あまりお話しはできません(笑)。ただ、前作よりもスケールが大きくて、より面白くなっているのは確かです。
WWD:今回も“ハイド”として登場するタイラーですが、どんな心境で演じましたか?
ドゥーハン:今回はさらにティム・バートンの世界にどっぷり浸かっている感覚がありました。もう“優しい彼氏のバリスタ”じゃなくて、本格的にダークファンタジーの住人になった感覚ですね。すごく楽しかったです。
WWD:俳優を志すきっかけは何だったのでしょう?
ドゥーハン:アーカンソー州フォートスミスで育って、高校2年のときに学校のミュージカルのオーディションを受けたのがきっかけです。それまでは映画やテレビが好きだったけど、自分がそういう仕事をするとは思っていませんでした。でも舞台は、地域の劇場があったから、“手が届く夢”に感じられたんです。その後、音楽劇の学位を取るというよりは、「とりあえずロサンゼルスに行って挑戦してみよう」と思って移住しました。以来ずっとロサンゼルスに住んでいます。
WWD:今後の出演作やチャレンジしたいことがあれば教えてください
ドゥーハン:「ウェンズデー」や「死霊のはらわた」に続いて、今年の秋にはインディーズ映画「ザ・ウィルダーネス」にも出演します。その後は、新しいジャンルにも挑戦したいですね。そろそろ殺人犯役は卒業したいですね(笑)。次はコメディーにも挑戦してみたいと思っています。