「ティファニー(TIFFANY)」は8月5日、東京アメリカンクラブで、“ザ グラマー オブニューヨーク”と題したプレゼンテーションを行った。同プレゼンテーションでは希少性の高いファンシー カラー ダイヤモンドを使用したジュエリーおよび、フランチェスカ アムフィテアトロフ=デザイン ディレクターによる新作を展示。このイベントの為に来日したティファニーのチーフ・ジェモロジストであるメルヴィン・カートリーに話を聞いた。
WWDジャパン(以下、WWD):ティファニーに入社した理由は?そして、ジェモロジストになったきっかけは?
メルヴィン・カートリー=チーフ・ジェモロジスト(以下、メルヴィン):「ティファニー」といえば、アメリカのラグジュアリーなジュエラーの代表格。私はイギリス出身ということもあり、「ティファニー」の圧倒的なジュエラーという存在に魅了された。宝石が大好きでジェモロジストの資格をとるべきだと思い、その世界に飛び込んだ。1985年に入社以降、ビジネスの分野とジェモロジストとしての分野両方でバランスを取ってきた。ここ10年はジェモロジストに専念している。
WWD:「ティファニー」はファンシー カラー ダイヤモンドを始め、希少価値の高い宝石で知られるが、それらの調達はどのように行うか?
メルヴィン:カラー ストーンに関しては色々な分野に特化した取引先があり、われわれには強力な取引先ルートがある。バーゼルを始め、世界中のジュエリーショーにも出かける。「ティファニー」の基準を満たすものを常に探して調達している。
WWD:ジュエリーの制作は宝石ありきか、デザインありきか?
メルヴィン:デザイン ディレクターのフランチェスカ・アムフィテアトロフ(以下、フランチェスカ)と一緒に宝石の買い付けに出掛ける。彼女のデザインのコンセプトにあった宝石を探すこともあるし、すばらしい宝石に出合って、それがフランチェスカのイマジネーションを掻き立てることもある。その場合、この宝石をどうしようかとフランチェスカはデザイナーの立場から、私はジェモロジストの立場から考える。ジュエリー制作はチームワークのようなもの。それぞれの専門分野があって、バレエでそれぞれの持ち場を踊るような感じだよ。
WWD:ジュエリーにおける重要なポイントは?
メルヴィン:宝石が美しくクオリティが高ければ、自然とすばらしいジュエリーに仕上がる。デザインの面では、シンプルなジュエリーほど、ディテールが重要だ。美しいジュエリーの背後には“クラフツマンシップ”“デザイン”そして“クオリティ”がある。
WWD:素材調達で最も困難なことは?また、その醍醐味は?
メルヴィン:最高のクオリティーのものを見付けること。とても困難だけど、これが正に醍醐味だ。いつ、そのような宝石に出合うかワクワクする。毎年発表する“ブルーブック”コレクションおよび“マスターピース”コレクションなどのハイジュエリー用にずっと素材探しを続けている。それらのジュエリー制作に十分な宝石があるかプレッシャーに感じることもあるよ。
WWD:「ティファニー」のジュエリーの魅力は?
メルヴィン:「ティファニー」ならではのクオリティー。ジュエリーが本来持っているエッセンスの全てが美しい点。そして、顧客との特別な関係性にある。“ブルーブック”コレクションをわれ先にと見に来てくれる顧客がたくさんいるよ。
WWD:ジュエリーとファッションの関係は?
メルヴィン:ジュエリーはファッションの仕上げのようなもの。ファッションはシーズン毎に変わるけど、ジュエリーは永遠。クラシカルなものは、あらゆる装いに合う。ファッションに磨きをかけるアイテムだ。