ファッション

アルゼンチン発フレグランス「フエギア1833」の調香師に聞く 日本をイメージした香りとは?

WWD:今回、日本をテーマにした製品を開発した理由は?

ジュリアン:2年間で7回来日していますが、訪れるたび日本に魅了されます。以前京都に訪れた際、美しい梅の木を見て、枝や葉の間から差す柔らかい光からインスピレーションを得て「コモレビ」を考案しました。日本人は、アートや建築、詩、デザイン、素材、手工芸、食、文化伝統に寄り添う神秘的な考え方を持っており、どこをとっても魅力的です。日本の滞在はいつもとても心地よく、親しみすら感じます。

WWD:今後も日本に着想を得た作品を予定している?

ジュリアン:絵師・長谷川等伯による墨画「松林図屏風」に感銘を受けました。屏風画全体を埋めている、風景に実体を持たせるあの間の空虚なさまが好きです。冷たく冷えた朝、のぼり始める朝靄。森の中の地面から感じる、のぼりたつ霧と眠っている松林を彷彿させる香りを作りたいです。この香りを作るために多くの日本の木の樹脂やオイルを使いたいと考えています。

WWD:今後、どのようなフレグランスブランドを目指している?

ジュリアン:私たちは革新的で最高品質の香水であり続けるべき責務があると考えています。そしてそれを継続していくには十分な情熱を持っており、今後も常に改善改良をしながらそのことに専念していくのみです。日本のみなさんにも、季節や一日の時間帯によって、気分に合わせて重ねたり使い分けるなど、さまざまな方法で楽しんでもらいたいです。「フエギア1833」が、外的な香りだけでなく、みなさんの内面の魅力も引き出すお手伝いができれば嬉しく思います。

中沢絵里奈

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